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㉝物語構成編a:ゲームシナリオを構成せよ。全体を把握し、面白さを組み込め!【美しょゲを作ろう】

美少女ゲーム制作の過程を、
余すことなくお見せする企画、
#美しょゲを作ろう

これまでキャラクターデザインに背景と、
指示書を作ってきましたが……
まだまだ考えるべきものは残っている。

だらける犬

イラストならイベントCG、パッケージ。
デザインと音楽はまだ1つもない状態。
組み込み関係にも手を付けてない。

やることは山積みだけど、
焦らず1つずつ崩していこう。

という訳で、今日は企画の根幹になる、
シナリオの構成を少し進めていきます。

《物語とゲームを掛け合わせる》

今作「60 clicks.」はADVゲーム。
(ADV:アドベンチャー)

60クリックという制限の中で、
選択肢を通して物語の結末が変えていく
その中でヒロインを好きになってもらって……
という流れのゲームです。

そこに物語をどうやって組み込むのか。
いや、物語の面白さをどうやって作り出すか

決めておかなければ、
まずシナリオを書くことすら出来ません。
……いや出来るけど、
作品としてはまとまりがなくなってしまう。

だからまずは、大枠から考えていこう。

スマホとノートでデザイン

「ゲームのシステム」と「シナリオ」
この2つを掛け合わせることで、
他媒体にも負けない昨日が生まれる。

その要が「選択肢と分岐」だ。

物語の中で、ユーザーが行動を選択する。
それによって話は分岐し、
知らなかった情報やヒントを得る。
これがADVゲームの面白さ。

だから考えるべき構成は……

・選択肢でどう分岐するのか?
  →フローチャートなど
・物語の情報をどう振り分けるか?
  →情報のリスト化ルートごとの構成

この2つで、
大きく枠を作ることが出来そうだ。

今日は前者を考えてみよう。

パソコンを打つ牛


《フローチャートを大まかに》

フロー(flow:流れ)
チャート(chart:図表)

つまりは物事の流れを図にしたもの
それがフローチャートです。

今回の場合これを作ることで、
「選択肢で物語が変化していく様子」
を視覚的に見ることが出来る。

全体を把握するために必要で、
工夫を凝らすにはもってこいな方法だ。

選択肢ごとに細かくするとしても、
最初からそれをするのは難しい。
だから「始まり」「終わり」を当てはめ、
そこからフローチャートを生み出そう。

上の企画書、4に書いたものが、
このゲームの大まかな物語。

ここから始まりと終わりを抜き出すと……

【始まり】
夕暮れの電車内で、
「恋をしてみたい」と願うヒロインと出会う
【終わり】
ヒロインの願いを聞いてクリック、
世界滅亡と共に彼女とお別れをする

こんな感じかな。
終わりはロマンチックに、
2度目のキスをして終了にするかも。

これをフローチャートに落とし込む。

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これが主軸だ
最終的にはこの結末へと辿り着いてもらうが、
その前には沢山の選択肢が立ちはだかる。

まずは始まりから終わりまで、
2つに割ってみよう。

そしてその2つを繋ぐような、
1つのイベントを書き入れる。

今回の場合は、そうだな……

【分岐A】
ヒロインにキスをする。
そこからオートモードに。

企画書にも書いてあるこれにしよう。

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この分岐Aから終わりまでは一本道。
だから次に作るべきは、
「始まり」と「分岐A」の間だ。

まずは分かっているもの、
思いついているものから埋めていこう。

【分岐B】
ヒロインとの距離が縮まる。
(イベントCG1枚目)

始まりと分岐Aの間、
中間点より少し前辺りにこれを配置する。

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そしたら次は、
「始まり」と「分岐B」の間、
「分岐B」と「分岐A」の間
に作る。

【分岐C】
ヒロインの名前を知って、
仲良くなる。
【分岐D】
ヒロインにキスしてほしいと言われる。

これで流れはこんな感じになる。

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(分かりやすく色変更とインデントしてみた)

まだ分岐は作っていないけど、
もう少し作ろう。

これだけの選択肢なら、
誰でも簡単にゴールできてしまうから。
それじゃ詰まらないし、
何よりこのゲームの良さが伝わらない。

そしたら次はまた、
それぞれの間に分岐を入れてみよう。

【分岐E】
電車へと入ってきたヒロインが、
「恋をしてみたい」と呟く。
(始まりをやや分解)
【分岐F】
電車内が揺れて、ヒロインが姿勢を崩す。
(遠くの爆発で)
【分岐G】
ヒロインから、
恋愛に憧れていることを聞く。
【分岐H】
「私のこと、好きになってくれますか?」
とヒロインに問われる。

それぞれの間に何を起こせば繋がるのか
面白くなるかを想像しながら、
こんな感じで考えてみた。

これをフローチャートに入れて……

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とりあえず大まかな構成はこんな所か。

しかし分岐と名付けながら、
これではまだ1本道だね。

次回では少しだけ掘り下げて、
分岐した先の物語も考えてみよう。


《今日のまとめ》

物語とゲームを掛け合わせるために、
フローチャートという図で考えてみた。

これは美少女ゲームジャンルでは、
昔からよく使われるフレームワーク。
文化を忘れずに使っていこう。

他にも物語の考え方はいっぱいある。
それを所々抜粋した記事も、
現在80個以上書いてきました。

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