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チャンスを前にしたとき、勝てない部分を「捨てる力」を持てるか。

「チャンス」は人生を変える基点だ。

しかしチャンスを得るだけでは、
結果には結び付かないもの。

何を考え、何を行動し、
「チャンスを何倍の可能性に広げるか」
が重要になる。

その為には誰かに勝てない部分を、
「捨てる力」が必要だ。

今日はそんなお話を、
2年前の出来事を通してお伝えします。

《私が得たチャンス》

2018年の5月。

美少女ゲーム会社に、
未経験のシナリオライターとして入った自分は、
ある日突飛なチャンスを得た。

「恒石くん、シナリオ書いてみない?」

入社してから2ヶ月ほど。
試用期間も終わらぬままに、
先輩方の言う「下積み」もないままに、
シナリオ執筆のチャンスがやってきたのです。

ノートパソコン

このチャンスが生まれた理由は……

・進行していた企画に問題が起きたこと
・社長が実践で学ぶ方針だったこと
文章を書く基礎は得ていたこと

こんな感じ。(問題の内容は言わないが)
丁度社内でアサイン(割り当て)できる人材が、
自分だったという偶然もある。

正直、チャンスが来るまでの出来事は、
「運が良かった」と言えばそれで終わり
だって自分で何かを働きかけた訳じゃないから。

ここまでに誇ることは何一つない。

しかし、
ここからは自分が勝ち取った成果です。
(だから誇っていくぞ)

気合いを入れる男性

私はとりあえず即答で、
「やっていいならやります」と返事。
企画のシナリオライターにアサインされました。

そうして完成した作品はこちら↓
「その花が咲いたら、また僕は君に出逢う。」
https://dlsoft.dmm.com/detail/views_0610/

執筆しては先輩に確認してもらい、
何度もリテイクを出されて死にそうになって、
ひたすらに頑張って……

……という話に意味はないよね。
気合よりも論理的裏付けを伝えたい。

つまりは、
「どうやってチャンスを成果にしたのか」
を結果論だけでなく、
当時の思考も合わせてお伝えします。


《チャンスに対する能力のギャップ》

ざっくり言うと、
「シナリオを書く」というチャンスに、
私のスキルはまったく達してなかった。

自分の能力を、
他のシナリオライターと比較すれば……

・キャリア(執筆年数)がない
・ゲームシナリオは未経験
・商業での執筆も未経験
・シナリオを教えてもらうことも未経験
・ネームバリューもゼロ

ここまでの差があると認識していました。

普通は起用しない人間だ。
このままでは作品に対して、
「足を引っ張るだけの存在」になることは自明だ。

チャンスを使いこなせるような、
自分のスキルはなかったんです。

床を叩いて悔しがる女性

会社のために~とかは考えてなかったけど、
作品のために何が出来るかは考え続けてた。

そんな時に思考したのは、
「他のシナリオライターに勝てる部分はあるか?」
というものでした。

さっき挙げた、
「キャリア・スキル・経験・ネームバリュー」
では勝てない。
というか、ここで勝つ必要なんてない。

どうすればいいか? と思考した時、
自分に「下積みがない」ということを、
逆転させることを思いついた。

「シナリオの学習量」で勝てないなら、
「シナリオとは違う分野の学習」をすればいい。


《チャンスを成果に変えた方法と結果》

そう思いついてからは、
仕事をしつつも色々な学習をした。

仕事で精神的に死にそうになりながらやった。

「シナリオの学習」のほとんどは、
先輩からのフィードバック(返答)で得る
そう決めたから、
同ジャンルのゲームは今もほとんどやってない。

変な眼鏡をつけて考える男

その分「違う分野の学習」として、
別ジャンルの本をひたすらに読み込んでいった

・ビジネス本(マーケティング・計画を知る)
・自己啓発本(思考の仕方を知る)
・心理学の本(人の変え方を知る)
・経済本(社会の流れを知る)
・歴史本(世界の流れを知る)
……etc.

あと漫画もアニメも映画も、
Youtubeにある色んなジャンルの動画も見て。

美少女ゲームやシナリオに関係しないような、
様々な分野を浅く広く知っていった。
それを応用してシナリオを書いてみたんだ。

その結果、
「レビューサイトでは他作品と大きな差が出ない」
という数値が出た。

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《引用元:エロゲー批評空間 / ブランド検索「campus」》
※R18注意。
上から5つ分までが、
自分がシナリオを書いた作品。

偏差が広い(上下のブレが大きい)ので、
・好き嫌いの激しい作風
・既存顧客の求めたものとは違う

という可能性がある。

あと検証数(データ数)も少ないから、
効力のある情報とも言いがたいが……

他、個人のレビューブログなどを見ても、
「ダメな作品」とは捉えられていない。

これらから推論すると、
「普通のシナリオライターと、
 同等レベルの評価は得られている」

のだと考えられます。


《「捨てる力」とは、選択することである》

そんな感じで、
未経験のシナリオライターだった私は、
そろーりとプロの仲間入りをしました。

さほどネームバリューは得られなかったけど、
別分野の学習によって、
普通のシナリオライターにはなれたらしい。

そこから大きな実績ではないけれど、
全部ロープライスだけれど、
たった1年半で3作品も作りました。
(内2作品は企画から制作)

寝転んで伸びとあくびをする猫

チャンスをくれた人がいたから、
成果を得ることが出来た。

チャンスを活かせる能力はなかったが、
別の部分で戦うことを選択したから、
プロのシナリオライターになれた。

その選択こそが、
「シナリオ知識で戦うことを捨てる」
ということでもある。

……と、私は思います。


「捨てること」は「戦う武器を選ぶこと」

そう考えてみると、
何か道が開けるかもしれません。

という感じで今日はここまで。
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では、また次回お会いしましょう。

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