高齢者と障がい者の防災
高齢者と障がい者の住みやすい町や社会になることは、多くの人にとって幸せな環境になると思います。防災を考える上でマイノリティーと言われている高齢者と障がい者を視野に入れた対策は、とても大切な視点です。
また長寿社会になり誰もが高次機能障害の当事者になり得るため自分事として想像することも大切です。
高次機能障害とは
脳梗塞やくも膜下出血といった脳血管障害や、事故などによる脳外傷、心肺停止による低酸素脳症などで脳を損傷し、「怒りっぽくなった」「物覚えが悪くなった」「何かにこだわり過ぎるようになった」など、いままでに見られなかった症状が表れることがあり、これが高次脳機能障害と言われています。
高次脳機能障害には
遂行機能障害(段取りをつける事が困難なので時間通り行動できず、待ち合わせ時間に遅れたりする)、注意障害(テレビに気を取られ食事が進まなくなるなど、他に注意が向いてしまう)、記憶障害(繰り返し説明しても、すぐに同じ事を尋ねる)、行動と感情の障害(ちょっとした事で感情を爆発させる)、言葉の理解の障害(メモが取れない)、失語症(こちらの質問が通じない)、失認症(顔形だけでは誰かわからない)、半側空間無視(左側に注意がいかず、歩いている時にぶつかるまで気がつかない)、病識欠落(自分が出来なくなった事を指摘されても、自覚出来ない)といった症状があり、日常生活において困ったことが起こり、どんな症状があるのか、症状がどのように表れるかは、人それぞれ異なります。
そのため障がい者自身の経験から得られた知識、行政等がよかれと思って準備しても個々対象者の状況により、かなり差があるため満足度を上げる事は難しく、予算、マンパワー的に考えても最大公約数的な所で妥協せざるを得ないのが現実かもしれないと思いました。
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