No.1

先日、知人の方に「一番好きなアーティストって誰?」と聞かれることがあった。
この質問が考え方によって答えがいくらでも変わりそうで面白かったので、久しぶりの記事というのもあって、自分が音楽を聴くようになった昔のことなんかと一緒につらつらと書いてみます。

まず、質問をされて考えている時に、その方が「さっき別の人に聞いたら、その人は子供の時に触れた最初の経験を踏まえて答えてくれた」と言われたので、その場では「じゃあ、ヒロトとマーシーですかね〜」と答えた。


この答えは、自分でも納得がいく部分もあれば、少し引っかかる部分もある。確かに、自分が音楽を聴き始めて、CDを買うようになったきっかけは間違いなくヒロトとマーシーだった。小学3~4年の頃(ここは曖昧)に9つ上と7つ上の兄者たちにTHE BLUE HEARTSやTHE HIGH-LOWSを聴かされたのが最初だった。親と車に乗るときはMDプレイヤーでずっとTHE BLUE HEARTSのベスト盤を流してもらっていた。そして、初めて自分のものになったCDはTHE HIGH-LOWSの"いかすぜOK"のシングルだった(9つ上の兄が買ってきてくれた。しかもサン○ル盤)。

当時この曲はアクエリアスのCMソングで、すごく嬉しかったのを覚えてる。ただ、シングルに収録されているバージョンは11分くらいあって、後半はダブになるというTHE HIGH-LOWSの曲の中でも相当前衛的な曲で戸惑いもあった。そして、初めて発売日に買ったのはTHE HIGH-LOWSの"Too Late To Die"。今でもTHE HIGH-LOWSの中で一番好きな曲(ジャケがデビルマンのジンメンみたいでかわいい)。

初めて行ったライブも"angel beetle"を引っ提げたツアーの赤坂BLITZ公演だったし、自分にとってはヒロトとマーシーは本当に憧れの存在であることは間違いない。じゃあ、何が引っかかったかというと、今でも活動しているザ・クロマニヨンズは追わなくなってしまっていたという点である。最初の頃のアルバムは持ってるけど、途中から新譜が出ても買わなくなってしまったので、即答できなかった。

ヒロトとマーシー以外にも、小学~中学は日本のバンドでいえばThee Michelle Gun Elephant、Blankey Jet City、ゆらゆら帝国、Number Girl、くるり、MO'SOME TONEBENDER、銀杏BOYZなんかを聴いてたし、洋楽ではGreen Day、Rancid、NOFX、Beastie Boys、Ramonesなんかを聴いてた。中学の途中からは少し日本語ラップも聴いたりしてたけど、多いのは圧倒的にロックだった。ただ、この時はCDを買う(というか買ってもらう)のがとにかく嬉しかったから、兄たちがCDを持っていないアーティストを聴いてCDを買いたいと思ってた。そこで、高校の時に兄弟の中で自分が初めてCDを買ったアーティストがNeil Youngだった。

名盤中の名盤"Harvest"や"After the Gold Rush"を買って聴いてたけど、正直なことを言うとかなり背伸びをしていた部分もあった。さっきあげたようなアーティストを好んで聴いてた自分にとってNeil Youngの音楽はあまりにも渋かった。好きではあったけど、本当にその良さを分かっていたかは自分でも少し疑ってしまう。だから、当時は"Rust Never Sleeps"をよく聴いてた。このアルバムはCrazy Horseと作っていたり、ジョニー・ロットンへの言及があったり、当時の自分にとってはNeil Youngの中でも聴きやすいアルバムだった。

で、そこから年を重ねるにつれてNeil Youngはどんどん好きになった。アルバムも色々買って聴いて、好きなアルバムを見つけたり。今一番ライブを見たいアーティストでもある。ただ、一番好きなアーティストとしてあげるのは、どう考えてもカッコつけすぎてる。若い頃からリアルタイムで一生懸命追っていたわけでもないし、所詮後追いなので31歳の自分があげるには説得力も無さすぎる。50~60代の方があげてやっと様になる気がする。そういえば、去年出たCrazy Horseと一緒に作った"BARN"は最高のアルバムだった。"Heading West"のイントロだけでちょっと泣けたな。

他にも、初めて買った洋楽のCDは確かRamonesだったから思い入れあるし、「パンクCDガイド」みたいな本を読んで買って聴いてみてクラったThe Poguesも今でも大好きなバンド。高校の時にチャリンコ通学で聴きまくったThe ピーズも最高だし、日本語ラップだったらBuddha Brandも死ぬほど聴いた。今でも、一番カッコいい日本のラッパーはD.Lだと思ってる。以前の記事にも書いたけど、ERAも自分にとっては特別なラッパーだし。大学に入ってから何度もライブに足を運んだbloodthirsty butchersも外せない。そして、20歳を超えてからはStruggle For Prideの音楽に何度も救われてきた。他にも挙げきれないほどいる。

というように、今あげたアーティストは全部「一番好き」と言っていいような気すらするし、難しいけど面白い質問だなと思ったのでした。でも、結局一番しっくりくるのはTHE HIGH-LOWSになりそうな気がしました。

では。

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