描くための読書録:山地酪農 - p.5

あの頃、必死に牛乳を振ってバターを作ろうとしても作れなかったわけ

最近、「ノンホモ牛乳」とかってワードを聞くようになった。何だか知らないけれど、ポジティブな意味合いで使われていることは確かだ。その謎がようやくわかった。「ノンホモ」があるなら「ホモ」がある。

「ホモ牛乳」のホモは高温殺菌(UHT)の牛乳を製品化する上で必要なもう一つの機械、「ホモジナイザー」から来ている。

高温殺菌すると牛乳の脂肪球(球状の脂肪のこと)が殺菌機にこびりついて製品化できないのだそう。だから、もともと大きさが不揃いなこの脂肪球を細かくバラバラに破壊して大きさを均一にすることでこびり付かなくなる。脂肪球をピストンでバラバラにしてくれるのが「ホモジナイザー」なのだ。

そして日本の各メーカーは殺菌機とホモジナイザーを右へ倣えで揃えて、高温殺菌牛乳を作りまくった。そうして、ぼくらはいくら牛乳を振ってもバターは作れなくなったし、家でチーズも作れなくなった。

この段階から、日本の牛乳は、生乳とは全く異なる「似て非なる」摩訶不思議な飲み物となっていく。

今日はここいらで終わり。


描くための読書録
本に書いてあるテーマはとっても気になるからこそ、本は買うけどなかなか読み進められない。本を読むのが遅いので、それならば文章を書くため、何かを新たなものを描くために読めば、読むのも進むのではないかと思い、徒然なるままに書き、その流れで本を読んでみようという至極個人的な小さなチャレンジです。
想いのままにやるので、読みたいところまで読んで次の本に行っちゃうかも知れませんがすいません。。

 まず読み進めるのは、山地酪農のパイオニア なかほら牧場の中洞正さんの「幸せな牛から美味しい牛乳」です。一部、この本から文章を引用しながら書き進めていきます。


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