《沼》

朝起きる時に泣きながら、起きる。何時からだろうか。現実を知り、自分の理想とかけ離れ、現状に失望したのは。
ひたすら毎日の仕事に必死になり、潡々現実と理想の差に生じる心にぽっかりと穴が空いて虚しくなり、失望という名の沼にハマり出す。
そして、必死になりすぎて、息をしている事を忘れて、苦しくなる。
人は、苦しみから逃れる為に何かに縋りたくなり、やりたくもない物に手を出し、後悔する。だが、それを知りながら、一時の苦しみから逃れる為にそれに縋る。それこそが悲劇の始まりであり、自分自身を苦しめる。そして、人間は愚かであり、無力、終いには現実は自分達が思っているより残酷であると
やはり思い知る。

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