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プラモデル製作記 アカデミー 1/72 OV-10A


はじめに

アカデミーの「1/72 OV-10A」を作りました。型番は「12463」です。
中古で購入したら、そのすぐ後に再販情報が流れて、普通に量販店で新品購入可能となった…と思いきや、それも既に捌けてしまったようです。
やはり在庫がある時に買うのが一番です。

箱写真

「OV-10A」について

アメリカの「ノースアメリカン」社にて開発された軽攻撃機(COIN機)で、近接航空支援や前線空中管制任務に活躍した機体です。
視界に優れる、大きく張り出したキャノピーを持ち、小型な機体ながらターボプロップエンジン双発の機体となっています。
プロペラトルクを打ち消すために左右で回転方向の異なるエンジンで、またスモーク発生装置を搭載しています。
短距離離着陸(STOL)性能を重視し、未舗装路でも離着陸が可能でありながら、軽攻撃機だけに胴体下部に7.62mm機銃を4門固定装備、更にその下に5箇所のハードポイントを持ち、また左右主翼下には自衛用のサイドワインダー等の装備が可能です。
機体後部は空挺隊員や負傷兵の収容も可能なスペースとなっています。
アメリカ空軍・海軍・海兵隊で採用されたほか、西ドイツをはじめ輸出もされ、現在でも改修され現役で使用されている機体もあります。
愛称は「ブロンコ」で、これはアメリカ西部の馬のことを指します。

キットについて

アカデミーという韓国のプラモデルメーカーの製品で、現在の再販分も比較的安価な価格設定がされています。
同じパッケージで型番違いもあるようですが、今回製作したものはひとつ前の再販分ではないかと思います。
値段から考えれば十分ではあるのですが、気になる点はいくつかあり、特に主脚が貧弱なため注意が必要です。
尻もち防止のおもりは機首に9gと割と多く、細い機首には入れるスペースがほとんどありません。
足りないおもりをエンジンナセル内にも仕込みましたが、当然ながら自重が増加するので、脚の強度が不足しがちかと思います。
また、特徴的な大型キャノピーは三分割の透明パーツの組み合わせとなっているため、組み立て難度を上げる一因にもなっています。

デカールは

  • USAF 20th TASS 504th TASG (14649)

  • USMC HML-267 (155404)

となっていて、前者がグレー系の制空迷彩、後者がグリーン主体の塗装となっています。
ちなみに箱絵の機体は「USAF 14699」となっていて、このデカールは入っていません。
主翼下に自衛用のサイドワインダーを搭載して運用したのはほとんど海兵隊だそうなので、空軍仕様にする場合はランチャーを付けないほうが正しいのかもしれません。

キット付属の吊るしものは、増槽とサイドワインダーにロケットポッド、そして通常爆弾となっています。
海軍および海兵隊では、OV-10Aの7.62mm機銃の固定武装が貧弱との考えから20mmガンポッドを追加で装備していたこともあるとのことで、今回はこの仕様で製作することとし、20mmガンポッド「GPU-2/A」を3Dプリンターで製作しました。

完成写真と改造点

完成写真はこちら。背景はいつもの「紙模型工房」様の「背景支援」よりダウンロードしたものです。

完成写真1

今回は主翼下にサイドワインダーを吊るすこと、そして胴体下にガンポッドを吊るすことを考え、海兵隊仕様としました。

完成写真2

全体がダークグリーンとグレーのツートンカラー、主翼上面がホワイトという迷彩です。
ちなみにインスト指示だと主翼の国籍マークが前後逆になっています。

完成写真3

胴体後方のカーゴドアは、標的曳航用にガラス張りのオプションもあるようですが、これを変更しようとするとキットから大幅な改造が必要になってしまいます。
現在入手が容易なOV-10のキットが、このキット以外にほとんど無いのが残念なところです。

完成写真4

胴体から大きく張り出したキャノピーが目立ちますね。視界がとても良さそうです。
反面、開発段階でレーダー類の装備があまり考慮されていなかったことから、誘導系の兵装の運用能力はほとんど有していません。

下から

今回のメイン、20mmガンポッド「GPU-2/A」を胴体下に2本吊るしています。
これは3砲身の20mmガトリング砲を内蔵するポッドで、対戦車ヘリコプター「AH-1」に搭載するものとほぼ同じものです。
OV-10Aは、ヘリコプターに比べれば多くの兵装を搭載できますが、本格的な攻撃機に比べれば少ないため、胴体下にこのポッドを2本搭載すると他の兵装を吊るす余力もスペースもほぼ無いようです。

主翼下には自衛用のサイドワインダーを吊るしましたが、キット付属品の形状はちょっと怪しいですね。
ちなみにサイドワインダーランチャーのレールには互換性のあるズーニーロケットの2連装ポッド「LAU-33」も運用が可能ですので、もしこちらが必要な場合は下記より頒布しています。

箱と合わせて

今回はアカデミーの「OV-10A」を製作しました。
脚の強度やキャノピーの組み立てなどに難はありますが、全体の雰囲気は悪くないキットだと思います。


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