2023.10.11『なぜ、算数の授業で子どもが笑うのか?』
【なぜ、算数の授業で子どもが笑うのか?】
→ボケとツッコミが成立しやすいから!?
算数4年「面積」(第1時)
東京都では,習熟度別少人数クラスで学習します。
今回は、したから2番目のクラス。
やる気はあるけど、ゆっくり理解する子が集まっています。
丁寧にボケていきました。
笑いながら、安心して発言する姿を見せてくれました。私自身も楽しかったので、投稿します。
⭐️板書
1️⃣課題の設定
「(マスなしで)AとB、どちらが広いか?」という問題に対して、予想させました。
・Aの長方形だと思った子が10名。
・Bの正方形だと思った子が10名。
・同じ広さだと思った子が2名。
見た目ではわからないことを確認して、「広さをどうやって比べればよいか?」という課題を設定しました。
2️⃣広さを比べる方法を考える
「AとBの広さをどうやって比べればよいか?」、比べ方を考えて、ノートに自分の考えを書かせました。
C:辺の長さがわかれば、広さがわかるのではないか?
C:マスを数える!
黒板に薄いマス目があることに気付き、数えたり、面積はたての辺の長さ×横の辺の長さのかけ算で求めたりする子が現れました。
「私は、これは何の式なの〜?わからない〜!どういう意味?なぜ、たて×横をするの?」と投げかけ、ノートに説明を書き加えることを促しました。
直接比較の考え方が子どもたちのノートに見られなかったので、AとBの画用紙をその場で用意し、「先生がしたいことわかる〜?」と発問しました。
C:わかった!重ねればいいんだ!
C:でも、重ねても、比べられなくない?
「なんで比べられないのかな?困ったことは、何?」
C:はみ出るから。
T「はみ出るからって、どういうこと?」
C:(前に出て)だから、AとBを重ねると、Bは下にはみ出るでしょ?Aは左にはみ出てしまう。
C:はみ出るって、そこのことか〜!
C:はみ出ているところの広さが比べられないから、結局AとBの広さは比べられていない。
T「なるほど!先生がしたいこと、困っていたことをわかってくれてありがとう!『2つを重ねると、重なっているところは…だけど、はみ出る部分は…。』ということだね!…に言葉を入れて隣の人に説明しましょう。」
C:(起立し、言えるようになったら座る。全員が座ったことを確認して、ランダムに数名当てる。)
C:重なっているところの広さは同じだけれど、左にはみ出ているところと下にはみ出ているところの広さを比べられていないから、AとBの広さも比べられていない。
C:えー?どうすればいいの〜?
C:わかった!切ればいいんじゃない?
T「どういうこと?」
C:切っていいですか?
T「みんな切るんだって!どう切ると思う?」
C:わかった!(隣の人に説明したり、ノートに図を描いたり。)
T「切りたい人いますか?」
C:(多くの子が挙手)
C:(AとBを重ね、Bの下にはみ出た部分を切る)
T「ありがとう。切っちゃったよ〜。この切った部分は捨てちゃって、Aの方が広い!」
C:いやいやいや!!捨てちゃダメでしょ!
C:広さ変わっちゃう!
T:「え?捨てちゃダメなの?じゃあ、切ってどうするの?」
C:つなげるの!
T:「つ、つなげる!?どういうこと?わかる人いる?隣の人と話してください。」
C:(すぐに全員が説明して、座る。)
C:下にはみ出た部分を切って、左にくっつける!
T「これで何がわかるの?どう比べるのさ?」
C:切って、繋げたBにAを重ねると、Bが飛び出る!
C:デベソみたい!笑
C:飛び出た分、Bの方が広いってこと!
T「みんな納得?」
C:納得〜!
3️⃣今後もそうする?もっと簡単な方法を考える
T「よーし!広さの比べ方がわかったね!これからも、切って、繋げて比べていけばいいね!」
C:うん!
C:いやいやいや…。
T「何がいやいやいやなの?ダメ?」
C:ダメ、ダメ!めっちゃめんどう!
T「めんどうとか言っちゃダメでしょ!がんばりなさい!笑」
C:いや、そういうことじゃなくて!
C:先生〜!算数は、『は・か・せ』でしょ?『早く・簡単・正確に』って、〇〇先生言ってたよ!」
C:簡単な方法じゃないと、間違っちゃう!
T「なるほど!やる気ないわけじゃないのね?」
C:ちがう、ちがう!
T「じゃあ、聞くよ!やる気ないと思ってごめんね。
C:(笑)
C:計算すればいい!
C:計算って、どんな計算するの?
C:先生、辺の長さ決めていいですか?
T「あ!確かに!最初に『辺の長さ』って言っていた人いたね。よーし!Aの長方形は縦の長さが3cmで横の長さが5cm。Bの正方形は、縦の長さは4cmね。」
C:縦の長さは!?
C:正方形だから一緒でしょ!
C:そうだったー。
C:先生、ノートにかいたよ!
T「なるほど!縦の長さと横の長さがわかれば、長方形も正方形もかけるね。ここの角の角度は?」
C:90°!
C:直角!
T「じゃあ、かいてみて!」
C:おぉ!ノートすごい!
C:1、2、3…15と16!Bが広い!
T「何、数えているの?」
C:マス!
C:ノートのマスが1㎝ぴったりだから、長方形と正方形にマスが重なる!
C:(マスに線を引く)
T「おお!それ、黒板でもやって!」
T「このマスをどうするか、わかる?」
C:数える!
T「マスを数えると、Aが…マスで、Bが…マス。」
C:Aが15マスで、Bが16マス。
T「おお!数えられた!…で?」
C:「…で?」じゃないのよ!多いんだから広いでしょ!
T「…ん?」
C:「…ん?」じゃなーい!Aが15マスで、Bが16マスで1マス多いでしょ!だからBの方が広いの!」
T「納得?」
C:納得!納得!
T「なるほど。面積は…で比べるんだね!自分でまとめを書いて、学習感想を書いてください。」
C:で、どういう計算なんですか?
T「確かに!計算でできたらいいって言っていたね!次回、それ考えましょ!」
✅次時もボケます!笑
次回は、今回のまとめから入って、大きさの違うマス目を用意しておいて、普遍単位の必要性と㎠とマスの計算の仕方を学習していきます。
楽しみ✨
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