PNGイメージ-49D6A8AB16DF-1

ふたば未来学園高校 SGH研究成果発表会

今日は福島県広野町にある、ふたば未来学園高校の研究発表会に行ってきました。

画像1

ふたば未来学園は、震災後に双葉郡内で休校になってしまった高校を引き継いだような形で設立した学校です。
今年度より中学生も入ってきました。

教え子も通ってるし、先生方も知っている方が多いので、個人的には一番身近な高校です。出張の機会も多く、今年度だけでも5、6回は顔を出しました。

ここは、郡内の高校の特色をほとんど取り込んだ、他には類を見ない高校です。
スーパーグローバルハイスクール(以下SGH)の指定を受け、これまで様々な取り組みをされてきました。

今日はその成果発表会。
授業公開や実践発表、どれも面白そうで選ぶのに困る 分科会など、密度の濃い研修会でした。

今回は、参観させていただいた1年生の探究発表会について書きます。

2時間授業の後半を見させていただきましたが、会場のホールに入った途端、マスクをかぶった数学の先生による黄金比のプレゼンが始まりました。
相似から黄金比を割り出し、モナリザの顔など、身の回りにある黄金比を紹介されました。

その後も、各クラスから選抜された生徒さんたちの調べ学習の成果が次々と発表されました。
内容は、「AI社会の生き方」や、フィリピンからの留学生による「フィリピンと日本の関係」、「シマエナガ」という鳥、「ローランドの言葉に学ぶ」などなど多種多様。


南部鉄器職人になりたくてふたば未来学園に入学したある女の子は、「南部鉄器好き」と公言することで繋がることができた南部鉄器職人さんのところに、夏、冬休みと体験に行った様子を話してくれました。

好きなことについて話すって、心の底から気持ちいいのだろうな、と実感する発表ばかりでした。


社会の貧困や格差を無くしたいという夢を持つ男子は、ローランドの、

「100人中100人に『できない』と言われたら、諦めるのではなく100人全員が間違っていると証明すればいい」

を引用し、周囲に反対されても夢を諦めないことをご自身の体験混じりに教えてくれました。
これには胸が打たれました。
今日参加していた、その生徒さんの中学校の担任の先生から、その子がふたば未来に入学する際の葛藤などを聞き、さらに胸が熱くなりました。

その後も、中学生にぜひ聞かせたい「現代のお金」の話や「ディズニーのヴィランの秘密」など、とても興味深いお話ばかりで、レベルの高さに脱帽でした。

中学校の教員として大事なことは、生徒が小学校で何を学んできて、高校ではどこへと続いていくのかを知ること。

高校入試を最終目的にしていては、今日見たような力はつかないだろうなと。
将来を見据えて、ふたば未来学園高校は入試も工夫しておられるようです。


知識はもちろん必要です。
しかし知識を手に入れて終わったしまうのではなく、
それをどうやって相手にわかりやすく伝えるか、
社会で使える力にするか、
失敗してもまた挑戦しようと思うか、
などの非認知能力を、授業や体験的な活動を通して育てていきたいです。

今日1日を通して、ふたば未来学園の生徒さんも先生方も、楽しそうにされてました。
やはり明るい学校に行くと、元気が出ますね。
私の勤務校の人たちも、みんな明るくて楽しいです。
読んでる本がいつも被っている、同年代の頼もしい先生もおります。


これから自分の学校をさらに明るくできるよう、自分にできることを少しずつやっていきたいです。道徳に出てくるクリキンディのように。

PNGイメージ-D30D5E742A64-1


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?