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「何色が好き?」という質問に対する最適解

「何色が好き?」。
おそらく誰もが聞かれたことのある問いだろう。

私はその度に返答に困った。
なぜなら好きな色がないからだ。

というより、たくさんあって選べないのだ。
思い浮かぶのは、白、オレンジ、深緑、紫、黄色、ネイビー、赤、黒……。
まさに「色々」だ。


ある時、そろそろ自分の好きな色を決めようと思いを巡らせた。

白が好きだ。けれど、身の回りのもの全てが白色だったらつまらない。

赤が好きだ。けれど、浴室や寝室の壁紙が赤色だったら疲れるだろう。

ビビットカラーを着こなす人は格好いいと思うし、パステルカラーに身を包んだ女の子は可愛いと思う。
けれど、同じ色の服を着ようとは思わない(似合わないから)。

要するに「好きな色」は状況に応じて変化するのだ。

よって、解なし。
残念な結果に終わってしまった。


次に発想を変えてみることにした。

質問する側、つまり「何色が好き?」と聞いてきた人にフォーカスを当てるのだ。
自分が「何色が好き?」と質問した側だとして、返ってきた答えに対してどのように感じるだろうか。

例えば、初めて会う人に「何色が好き?」と聞いてみる。

好きな色が「赤」だったら、元気な人という印象を持つだろう。
「紫」という答えなら、ミステリアスな人だと感じるかもしれない。

これを逆転させて考えると、自分に対して相手に与えたいイメージを操作することが出来る。

すなわち、好きな色を聞いてきた人に誠実さをアピールしたいなら「白」と答えるのが正解なのだ。


自分に対して、他者にどんな印象を与えたいか。

それが、「何色が好き?」という質問に対する最適解ではないだろうか。


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