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荒唐無稽な夢日記

よくわからない夢を見ることが多い。
今の夢は何だったんだ?と寝ぼけ眼でその内容を書き留めると、お手軽に怪文書が出来上がる。
他人の夢の話ほど役に立たないものはないが、夏目漱石の「夢十夜」になぞらえて10個ピックアップしてみた。


第一夜

実兄が私のメロンパンを盗み食いしている場面を目撃。個包装のビニールごとむさぼっていた。楽しみにしていたメロンパンを奪われたことが悲しくて、泣きながらやめてくれと取りついたが兄を止めることは出来なかった。

第二夜

視界がセピアに染まっている。古い映画のワンシーンのようだ。実家のすぐそばにある交差点に武士が座っている。左腰に差した刀に手をかけたまま眠っているようだった。私はその様子をずっと眺めていた。

第三夜

犯罪者の危険度と一般人の善良さがそれぞれ数値化されている。犯罪者はその危険度に応じた手錠をかけて生活し、一般人には善良さの度合いに応じた(手錠を外すための)ペンチが支給される。危険度の高い手錠は、善良度の高いペンチでしか外すことができない。

第四夜

RPGの世界。万物がゼリーのような物質で構成されている。水分を集める薬を服用すると、目の前に道ができて先に進める。体重を軽くする薬を服用すると、水の上を移動して魚を捕まえることができる。なお薬には固有のクールタイムがあり、飲むタイミングは慎重に決めなければならない。

第五夜

男子高校生Aがクラスで飼っていた文鳥にくしゃみを吹っかけ、男子高校生Bに殴られる。唐突に始まる文化祭。Aは、文化祭に来ていた子どもにハニートーストの真ん中をあげるようBに頼む。その代わりにサービス券を渡すA。Bのハニートーストに子どもは喜び、大団円。

第六夜

全身に力を込めて念じると超能力が使えた。歯を食いしばり、拳を握り、足を踏ん張る。そうしてやっと宙に浮かぶことが出来たが、超低空飛行ですぐに落ちてしまう。何度も息をつめて全身全霊で力み、空を飛ぼうと奮闘していた。(起床後かなり疲れていた)

第七夜

職場でチームに分かれて戦う。働いてポイントを獲得し、得たポイントで相手チームへの工作・妨害等の手段が使える。勝利条件はポイント先取制。ただし勝っても恩恵はあまり無い(ネット回線が少し早くなるとか、空調優先してもらえるとか)。

第八夜

墓場のような空間。暗く、広く、じめじめしている。墓地に似たその場所はトイレだった。教室ほどの広さが和式便所で埋め尽くされている。周りには知らない人が何人も立ち並び、全員がこちらを見ていた。ここで用を足したくないなと思ったが、我慢できず腰を下ろした。

第九夜

給食の時間にコードネームが割り当てられる。私のコードネームは「Asia NEET(アジアニート)」。その日の給食は味噌ラーメンだった。あまりの旨さに配膳用の容器のままモリモリ喰らい、12人前完食した。

第十夜

救急救命士のような格好をした人が10名ほど、頭上から垂れた綱を伝い降りてくる。きびきびした動きが格好いい。彼らはインキュレーターと呼ばれていた。その中に「ジョジョの奇妙な冒険」第6部の主人公、空条徐倫もいた。顔がツヤツヤしていて綺麗だった。


およそ文学作品とは程遠い。
文豪は見る夢までも高尚であるらしい。


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