見出し画像

つらい時はつらいと言おう

このブログを始めたときには、ここまでメンタルヘルス関係のトピックについて書くとは思っていなかったのですが、この秋学期、大変なことが多くてそちらに意識が行っている気がします。

というわけで今回はメンタルヘルストピックです。

以前、人に頼るということについて書きました。

そこで、こんなことを書きました。

私は人に頼るのが苦手です。悩みがあっても、相談することで相手に負担をかけるのではないか、めっちゃネガティブな人って思われるのではないか、と不安になってしまい、相談しないことがほとんどです。

とにかく人に相談するのが苦手で、小中学生の頃から、何かあってもなかなか相談できなかった記憶がすごくあります。どんなにしんどくても、「考えすぎではないか」「私よりつらい人はたくさんいる」と言い聞かせて頑張ってしまう。それで無理して無理して、、意外と爆発しないのが私なのですが(不思議です)まあかなり限界のところまで行くことが多々あります。

高校生の時にはちゃんと相談しなさいと叱ってくれる先生が何人かいたものの、それでもなかなか改善せず、そのまま大学生になり、社会人になってしまいました。

私の場合、つらい、誰かに話したい、と思っても相手に負担になるのが不安で、この人ずっと愚痴ってるなって思われるのが嫌で、どうやって切り出せばいいのかわからなくて、結局我慢するということが多いです。
それでも、大学生の頃には1人だけ頼れる教授を見つけて少しずつ相談できるようになっていましたが、社会人になって、教授が他州に引っ越したのもあり、それもリセット。また元に戻ってしまったと感じていました。

ただ、最近、少しずつ変化を感じるようになりました。
おそらく一番大きい要因は、周りの同僚です。前述した記事にも書いた通り、今、周りに10歳ほど上の頼れる同僚が数人います。その中でも特に2人、すごく気にかけてくれて、優しいけどきちんと言うべきことは言ってくれて、頼れる存在の人たちがいます。そのお陰か、人に頼る、相談する、と言うのが24年生きてきて初めてちゃんとできるようになりました。

今週も、仕事がかなりつらい状況になり、かなり落ち込むことがあったのですが、同僚たちの1人に早めに状況を伝えました。そしたら、向こうからも「大丈夫?」ってテキストが来たり、状況確認をしてくれるようになりました。そしてそして、今までの私は「大丈夫?」に対して「大丈夫!」って返してしまうことがほとんどだったのですが、「No! 大丈夫じゃない!」って言えるようになりました。

この「大丈夫?」についても少し書きたいと思います。
私は昔から心配されるのが苦手で、かつ日本の「我慢は美徳」の根性論で育ったからか、常に人前では大丈夫でなければいけないというプレッシャーを感じてきました。

今でも覚えているのが、高校生の時、授業中に失神してしまい、床に倒れた時。目を覚まして最初に発した言葉が「I'm ok! 大丈夫だよ!」でした。いやいや失神して大丈夫だよは流石に信憑性なさすぎですよね、、でもそれくらい、「大丈夫じゃない」自分を見られるのが怖かったです。

そこで初めて、自分の「大丈夫」といつでも言ってしまう傾向に気が付き、高校生の頃は、まずは身体的な体調面が優れない時に「大丈夫じゃない」と言う練習をするようになりました。
でも、心が元気出ない時に「大丈夫じゃない」って言うのは抵抗がありました。心の調子って目には見えない、主観的なものです。だから、自分の弱さを見せることがすごく怖かったです。周りから、「大したことないじゃん」って思われたらどうしよう、「メンタル弱いな」って思われるんじゃないか、、まだまだメンタルヘルスについてオープンに話す機会の少ない日本では特に、心の調子について話すことはなかなか難しいのではないかと思います。

こっちにきてびっくりしたアメリカ文化の一つが、相談すること、パーソナルなことについて話すことの敷居の低さでした。
アメリカでは、パーソナルな話をして共有することで、関係性が強くなるという考え方があるからです。大学入学当初、よく知らない人たちで集まっていきなり自分の深い部分の話をしようみたいな機会が多くありすごく戸惑ったのも、ここの文化の違いからくる部分が大きかったです。
また、相談したときに、ただ聞いて「大変だったね」と共感されるだけでなく、自分の話もして、「私もこう言うことあるよ。あなたは1人じゃないよ」というのがこちらの共感の仕方、というのも日本との違いかなと思います。

最初は戸惑ったこの文化ですが、今ではすごく助けられています。相談した時に、親身になってくれるだけでなく、「私もこう言うことあってさ、、」と自分の話も交えてくれるので、一方的にこちらが話している感じが薄れ、かつ他の人たちはどうしているのかも聞けるからです。そして、相談する罪悪感も少し薄れたように思います。

そんなわけで、今週、同僚2人に「大丈夫?」って聞かれた時に、どちらにも「大丈夫じゃない!」って答えました。
1人は朝の仕事前に、もう1人はもともと2人でミーティングの予定が入っていた時に話をしました。

2人ともそれぞれ話す時間を作ってくれて、色々とアドバイスもくれて、正直それがなかったら、おそらく今週を乗り切れなかったんじゃないかなと思います。週末の間も「何かあったら連絡してね」って言ってくれて、誰かが知ってくれていると思うだけでここまで楽になるのかと痛感しました。

私は今でも相談することが得意ではありません。こんなに良い人たちに囲まれていても、申し訳ないという気持ちが勝つことも多々あるし、それで自分を孤独に追いやってしまうこともあります。でも、こうやって周りが働きかけてくれている今、「つらい時につらいって言う」ことの練習を少しずつしていきたいなって思っています。
自分で考えてるだけでは浮かばない答えって絶対にあるし、周りに「それはおかしい」「それはつらいよ」って言ってもらって初めて自分を肯定してあげられることってたくさんあるから。

まだ社会人2年目、周りに頼れるところは頼って、つらいって叫びながら自分のペースで進んでいこうと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?