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霜月の蝉


ラムネは夏の飲み物と誰が決めた
無理矢理取り出したビー玉に
君の影が揺れている

時間を置き去りにして
棒読みになっていく日常
くしゃみで始まった11月に
ひぐらしが未だ啼いているんだ

切なさを連れて
終わりの気配を繰り返し
繰り返し伝えに来る

そうだね
わかってる

抗って
彷徨って
目隠しをして
それでも

君はもう
いないんだね


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