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派手な髪色増えたなあって思ったらそういうプロジェクトあったのね、という件.

最近お店の店員さんに「髪の毛の色が派手な人増えたなあ」となんとなく思っていたのだが、1年ほど前から日本ロレアルが「#髪色自由化プロジェクト」を行っていた。賛同企業は1年で3倍となり、調査では5年前と比較し派手髪への許容度が上がった人3割、接客スタッフが明るい髪色でも気にならない人7割と、増加している。個性を尊重する最近の傾向と企業の方向性が合致した結果だ。

髪色自由化を以前から実践していたのがスターバックスだ。最初ダークブラウンなどの髪色を基準をしていたところから、2021年に完全に自由化した。確かにスタバの店員さんの髪色は明るい人が増えた気がする。派手髪人口は着実に増加しており、リクルートの調査によるとヘアカラー利用者は2023年に女性で52%と2016年比で6.9%上昇した。明るい髪の流行や、紙の内側を染めるインナーカラーの流行が後押しした形だ。

こうした髪色への変化を受け2023年5月に日本ロレアルが立ち上げたのが「#髪色自由プロジェクト」だ。「誰もが自分らしい髪色で働ける社会の実現」をうたっている。賛同企業は発足時の6社から1年で17社まで増加している。

また、髪色自由化は個人にメリットがあるだけではない。企業側も採用の押上効果を実感している。「ドン・キホーテ」ではアルバイトの応募が3割増加している。人手不足の今、採用や継続雇用に貢献となる要素は、企業にとっても非常に魅力的だろう。

しかしながら、髪色自由化の傾向は業種によりかなり偏りがある。
「接客スタッフの髪色が自由で良いと感じる職業は?」といった質問に対し、50%以上がイエスと答えた業種は「アパレル」と「コンビニ」だけだった。40%を超えたのも「映画館・エンタメ施設」1種だけだ。
介護業や保育士、ホテルや航空会社なども10%程度、金融機関に関してはそれ以下だった。

ではお堅いイメージの金融機関などでは、こういった取り組みをしていないのかと言えば、そんなことは無い。日本航空は今年1月、7トーン(栗色)までだった髪色を9トーン(やや明るめの茶色)まで広げた。三菱UFJ銀行は2022年に髪色に関する規定を撤廃、部店長判断としている。

私は長く「金融業」に籍を置いているわけだが、髪の毛の色は何でもいいんじゃないかと思う。カラフルな髪の毛のスタッフが、銀行や証券会社の窓口に並んでいてもいいと思う。

私自身、最近白髪が増えてきたので、黒く染めている。多くの人が一定の年齢になると「白髪染め」をしているだろう。一方で近年この白髪を「グレイヘア」として楽しむ人も増えている。どちらを楽しんだっていい。個人の自由である。だけど、白髪をカラフルに染める人は少ない。髪の色の自由化がどんどん進めば、我々中年以降の世代も「黒く染める」か「白髪」か以外の選択肢が増えるのではないかだろうか?
若い世代だけではなく、歳を重ねても髪の色の選択肢が増える社会の方が楽しそうである。おじいちゃんになっても普通に髪の色を楽しめる。そんな世の中になってほしい。企業も若人も中年も壮年も、カラフルであれ。

今日はここまで。

引き続き、どうぞよろしく!

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