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【緊急調査】世界のおもしろコロナ対策 66

先ほど日本もついに緊急事態宣言の解除が発表され、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との戦いは新たなフェーズに突入しました。

そんな中、旅はおろか自宅からもなかなか出られない期間に、普段なら週末で世界中を旅していた「リーマントラベラー」の僕が何をしていたのかと言うと……

「世界は、コロナに対してどんな対応・どんな反応をしているのか」

が気になり、毎晩、世界で暮らす人たちとの緊急対談をYouTubeライブにて実施し、”自宅にいながら世界一周”をしていました。すると、そこで聞けたのは、ニュースではなかなか知ることができない現地の”生の声”ばかりでした。

== 配信概要 == 
『コロナが変えた世界の暮らしと働き方 -アフターコロナの世界はこう変わる- シーズン1』(動画はコチラ

実施期間 :4月28日〜5月23日
実施人数 :16か国・地域 19組 22人(1組 1〜2時間)
実施国/地域:韓国、台湾、ベトナム、タイ、シンガポール、スリランカ、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリス、アメリカ、ブラジル、オーストラリア、ニュージーランド
対談相手のご職業:プロサッカーコーチ、アイスホッケー選手、パフォーマー、ピアニスト、会社経営者、会社員(現地駐在員など)、観光関係、ハネムーンで世界一周中だった夫妻など

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その中には非常にポジティブな話だったり、国民性が出ているなぁと感じる話など興味深いものがたくさんあったので、今回は「世界のおもしろコロナ対策」と題して対談でわかった話+気になるニュース 66個を、一気にまとめてご報告いたします。


政府の対応 編

【世界各国】
・特に、多民族、多言語の国は「わかりやすい」説明をしているのが印象的だった。(方針自体がわかりやすかったり、言葉だけではなくピクトグラムを多用したり……)

【台湾】
・政府の対応よりも、国民の感染症への意識が高い(SARSの教訓)ことで封じ込めてきたことが、世界では知られていない。

【ニュージーランド】
・ロックダウンまでに出国できなかった観光客に対しても、十分なアナウンスがされるなど手厚いケア。

【ブラジル】
・大統領が「コロナはただの風邪」だと言ってしまう。
・政府の対応が行き届かないスラムでは、ギャングがコロナ感染対策。街の入口に消毒を設置し、夜間パトロール。「門限過ぎて街に出たら容赦しない」

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【スリランカ】
・ロックダウン中、政府が野菜の種を配って自給自足を促す。(中でも、早く育つ品種らしい)

【インド】
・ロックダウンによって大気汚染など環境破壊が改善。あのガンジス河まで綺麗になる。
・警察官が、お手製のウイルスを模したヘルメットを被ってパトロール。

【タイ】
・ソンクラン(タイの旧正月)を祝うイベントが中止になると同時に、その期間は酒類の販売が禁止され、交通事故死が大幅減。
・海が綺麗になって、これまでなかなか見かけなかったジュゴンが群れで現れる。

【ベトナム】
・社会隔離(ロックダウン)中、街からバイクが消えて、大気汚染が改善されるが、社会隔離終了と同時に、元のバイクの通行量に戻る。

【ネパール】
・大気汚染が改善されて、これまでは見えなかったエベレストの山頂が、首都カトマンズから目視で見られるようになる。

【南アフリカ】
・街から消えたことで動物たちが自由に暮らすようになり、地上最強生物・カバまで街に現れる。

【チリ】
・肉食動物・ピューマまで街に現れる。

医療関係 編

【マカオ】
・手洗いの仕方を、大人から子供まで一から指導し直し、感染拡大を防ぐ。

【シンガポール】
・臨時医療施設ではロボットが大活躍。
・軽度の患者の隔離のための隔離施設が5つ星ホテル。
・コロナ疑惑の患者を検査する病院は、食事がめちゃくちゃ美味しい。(それも検査、入院、食事……全て無料)

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【アメリカ】
・マスクや防護服で完全に表情が見えない医療関係者が、その防護服の上に自身の笑顔の写真を貼って、治療にあたる。

【ドイツ ほか】
・もともと「マスクをしている人」=保菌者・感染者と言うイメージだったが、みんなが予防のマスクをするようになる。

【スペイン】
・毎日夜8時は、医療関係者に拍手の時間。市民はバルコニーなどに出て拍手するが、時間にルーズなスペイン人が必ず定刻に集まる。

【イギリス】
・週に一度、医療関係者に拍手をする時間があったが、みんなが外に出過ぎて中止になる。
・BBCの手洗いの説明動画が非常にわかりやすい。「手にラメがべったりついたのを想像して、それを全てこすって落とすイメージ」(僕も勉強になりました)

【ベルギー】
・病院を訪れた首相に対して、病院の入口前で首相が乗る車に対して、医療関係者が背を向けて迎え、無言の抗議。

【台湾】
・IT大臣主導で早々に「マスク配布システム」が作り、国民が平等にマスクを確保できる仕組みを構築。
・しかし、袋を開けるまでどんな柄が出るかはわからない。また、大人用または子供用しか選べないので、子供用はサイズにかなりのばらつきがある。
・上記の方法で手に入れたマスクがピンク色で、それによって男の子が友人たちからかわれるトラブルが発生。すると、そのことをさまざまな著名人や企業がフォローして、男性が積極的にピンク色のマスクをつけたり、企業がロゴを一斉にピンクに変えるなど、大規模なムーブメントが発生。

【カタール】
・カタール航空が、世界の医療従事者向けに無料で10万枚の航空券を配布するキャンペーンを実施。215か国からの応募があった。

暮らし 編

【世界各国】
・近所での助け合いが盛んに行われている。地元の飲食店への寄付だったり、高齢者向けに生活必需品デリバリーサービスが生まれたり。ブラジルではマンションのエレベーターに「高齢者の人へ。私は元気なので代わりに買い物に行くから、気軽に電話ください。電話番号 XXXX」といった張り紙がしてあったという話も。

【イタリア】
・竹竿の先にシャンパングラスをくくりつけ、近隣住民とベランダにて乾杯。

【オランダ】
・小さなビニールハウスの中に1テーブルを設置し、ビニールハウスが並んだレストランが実験的にオープン。

【フランス】
・一人ひとりの席の上から、おしゃれな透明のカバーが吊り下げられている、おしゃれなテーブルデザインが発表。(かっこいいけど、掃除が大変そう……)

【世界各地】
・トイレットペーパーやマスクを模したパンが発売される。

【シンガポール】
・公園にはソーシャルディスタンスを監視する犬型ロボットが配置。

【タイ】
・もともと持ち帰りの食事をビニール袋にそのまま入れる文化があるが、お釣りまでビニール袋に入れて渡すお店も。
・エレベーターのボタンが足で押せるようになる。(足元にレバーが設置)

【フィジー 】
・物々交換文化が復活。スマホ1台だと、ヤギ1頭と交換できる。

娯楽 編

【世界各国】
・動画の配信サービスが人気に。映画館で上映中だったり、公開前の作品をネットで楽しめる場合も。
・アーティストやパフォーマーによるライブ配信、スポーツ選手によるレッスン動画などは各国で盛んに行われている。

【ドイツ】
・街にNetflixのネタバレポスターが貼られ、迂闊にも街に出るとドラマのオチを知ってしまう。(広告専門学生のアイディア)

【コロンビア】
・警察官がマンションに向かって、ズンバのレッスンを行う。(コロンビアはズンバ発祥の地)

【スペイン】
・ロックダウン中でも、犬を連れての散歩は許可されたため、犬のレンタルサービスが人気に。
・上記ルールを拡大解釈して、ティラノサウルスの着ぐるみを着て、街に出る人が。その後、「ティラノサウルスはNG」と警察が公式発表。

【ベラルーシ ほか世界で4か国のみ】
・コロナ感染拡大中もサッカーリーグを中断せず継続。賛否両論あるが、他国からのテレビ放送の新規契約が次々と入る。

【ドイツ】
・サッカー・ブンデスリーガの無観客試合のスタンドに、サポーターの顔写真が並ぶ。(サポーターはいくらか払えば、自分の写真を置くことができる)

【オーストラリア】
・ジムが閉鎖で、筋トレ用品が人気に。結果、「ダンベルはお一人様1個まで」と張り紙が。

【アメリカ】
・ジムの再開を求める人たちが、抗議のためジムの前に集まって、屋外筋トレを実施。(ジムに入らなくても、普通に筋トレできてる……)

【アメリカ】
・高層マンション群でDavid Guettaがマンションの屋上にてプレイ。人々はマンションのバルコニーから楽しむだけでなく、その様子が世界中にライブ配信される。「ディス・イズ・グローバル・レイブ!」

【ドイツ】
・とあるDJが野外でプレイ。そこに人々は車で集まり、車の中で音楽を楽しむ。(ドライブインシアターのDJ版)

働き方 編

【世界各国】
・日本のみならず、世界でリモートワークが進む。
・ビジネスが止まるところもあるが、出張が減って、ビジネスが加速する業種も。(特にグローバルビジネス)
・マクドナルドやアウディ、フォルクスワーゲンなど世界的な有名企業が次々とソーシャルディスタンスを意識したロゴを発表。

【スリランカ】
・普通の家にはWi-Fi環境がなく、PCも支給されていないことが多いので、ロックダウン中は全く働くことができない。→発展途上の国だとそう言った問題を抱えているところも多そう。

【タイ】
・観光客減少で、失業者が増える。それと同時に、エサ代を確保できなくなって、ゾウの失業も増える。

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教育 編

【世界各国】
・オンライン授業が盛んに。公共のWi-Fiを開放したりして、Wi-Fi環境がない家庭に配慮する地域も。

【韓国】
・激しい受験戦争が行われているので、コロナ対策を理由に塾を休業すると保護者からクレームが入る。

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宗教 編

【世界各国】
・教会やモスクなどが閉鎖され、自宅だけでなく、オンラインで礼拝ができるようになる。
・イスラム教はラマダン(4/23〜5/23 ※地域によっては異なる場合も)中も、継続してモスク閉鎖のところが多い。

【イタリア】
・教会の席に自撮り写真を並べて、神父のみで日曜礼拝を実施。

【UAE】
・医療従事者はラマダン免除の場合も。

【タイ】
・伝統舞踊を行う際に、踊り子はフェイスシールド着用。

【イスラエル】
・聖墳墓教会(キリストのお墓とされる場所)が、ペストの大流行以来、671年ぶりの閉鎖。
・ユダヤ教では禁止されている火葬が認められる。

恋愛・結婚 編

【世界各国】
・日本同様に、コロナ離婚・コロナDVが問題となる国もあるが、一方で家族と過ごす時間が増えて喜んでいると言う話の方がよく聞く。

【台湾】
・外出制限期間、一人暮らしが少ないため、恋人同士の密会にビジネスホテルが使われる。観光客減の中、ビジネスホテルにラブホテル需要(休憩利用)が。

【オーストラリア】
・もともと同棲のハードルが低く、ロックダウンを期に同棲を始めるカップルも。

【イタリア】
・外出禁止の規制緩和の第一段階では、友人に会うのはNGだが恋人はOK。

【スペイン】
・マッチングアプリが大人気。口説き文句は「コロナが明けたら会おう」


最後までご覧くださり、ありがとうございました。緊急事態宣言が解除されても、まだまだ気は抜けない状況ですので、力を合わせて乗り切っていきましょう。
ぜひ、各国で暮らす人たちとの対談も動画でご覧くださいませ!(動画一覧は)中でも一番見られたのは、台湾編です。
※明日以降、世界各国で暮らす方との対談の詳細レポートも”あとがき”を添えて、アップしていく予定です!そちらもお楽しみに!

こんにちは、リーマントラベラーの東松です。サポートいただいたお気持ちは、次の旅行の費用にさせていただきます。現地での新しい発見を、また皆様にお届けできればなぁと思っております!