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元東大大澤昇平氏と私が会った時の話(2019年11月30日)

今まで外部への公開を控えてきたが、私は大澤昇平氏と、昨年11月30日に会ったことがある。翌日12月1日に大澤氏が突如ツイートを削除したのは、そのせいである。東大が働きかけたせいではない。

このことについて東大新聞にインタビューで答えた。記事が今日公開されたので、ぜひお読みいただきたい。

11月30日に大澤氏とあったときのことを、東大新聞がうまくまとめてくれたので、先に引用しておこう。

差別の社会的影響を抑制する観点で、今回の情報学環(以下、学環)の対応は不十分だという。大澤氏は12月1日に「弊社Daisyでは中国人は採用しません」というツイートを謝罪の上削除している。「実は私がツイートを削除させました」と梁さんは言う。大澤氏本人から11月28日夜にツイッターのダイレクトメッセージで連絡があった。その際に、東大は当時の段階では大澤氏を処分する意向が全くないこと、大澤氏自身中国人留学生にストレスを与えたのは心外であり、大澤氏から上司に「もし傷ついた学生がいたら直接話をして事情を説明したい」と進言していることを伝えられたという。「そして大澤氏は解雇を回避するために、noteで批判する私に『和解』しようと言ってきたんです」。11月30日には大澤氏と直接会った。「反差別研究を共同で行わないか提案された上に、彼が経営する株式会社Daisyの社外取締役にならないかとも言われました」。大澤氏が全く反省できていないことが分かったため、梁さんは提案を断ったという。
「まだ学環から当該ツイートが差別にあたるから削除するようにとさえ言われていないと聞いて驚きました」。大澤氏は学環からは名誉毀損にあたるツイートは削除するようにという通達は2度受けていたが、どのツイートを削除するかは指示されていなかったという。「つまり東大は大澤氏に当該ツイートを明確な差別だと伝えることも、差別を止めるよう強く求めることもしていなかったのです。名誉毀損の問題でしか大澤氏に向き合えていない。大澤氏本人が自分でツイートを選んで自分で削除してください、ということです。東大が大澤氏にツイート一つ削除させられないということに大きな衝撃を受けました」。

あわせて11月30日前後の情報をとりいそぎ公開する。

東大が差別に断固反対できなかったため、大澤昇平氏は差別を繰り返している

当時の情報をなぜいま公開するのか。

それは今、大澤昇平氏が新型コロナウイルスに便乗して差別を煽動し続けているからだ。東大が差別にあいまいな態度を取ったせいで、大澤氏は東大をクビになって以降も差別を反省するどころか、逆に差別を煽動することで生き残りを図っているようにみえる。次のツイートをみてほしい。

陰謀論としか思えないのだが、内容についてはいまは置こう。問題は新型コロナウイルスと中国を結びつける中国人差別(WHOがすべきでないとしているもの)を大澤氏がいまも利用し、SNSを通じて社会に差別を煽動し続けていることなのだ。

こんな記事まで書いている。

ひどすぎて話にならない。

最悪なのは、自分が削除したはずの差別ツイート(11月20日に「中国人は採用しません」とツイートした)を、新型コロナウイルス流行をつかって後から正当化していることだ。

しかもそれを自分の会社の売り込みをセットにしている。

大澤氏が11月20日の差別ツイートを投稿した理由を述べたところを抜粋してみよう。

そして、得られたデータを私の AI「Daisy」に入力したところ、Daisy は「2020 年 2 月に驚異的なパンデミックが世界中で起こる」という予測をはじき出した

X 教授の意向に沿う形で、真の情報を公開せず、どのようにしたら警鐘を鳴らせるだろうか――。私は、自分のアカウントで 11 月、次のように発言した。
〔11月20日に「中国人は採用しません」とツイートした画像貼り付け〕

酷すぎる。

自分のAIがパンデミックを予測しただと? もしもAIが2019年11月20日以前に、2020年2月の世界的パンデミックを予測できたなら、それは人類史上の大発見だったのではなかろうか? なぜ大澤氏はその時点で情報を公開しなったのか?

笑えない。何人も死者を出す新型コロナウイルス流行で、酷い差別が日本のみならず世界的に流行しているいま、こんなデタラメや差別を放置していいはずがない。

しかも大澤氏は次のように、東大をクビになったことをネタにして、自分の売り込みを必死ではかっている。

宝島社もよく本を出させるものだと思う。本のオビに愛国差別ビジネスにいそしむ上念司氏の名前が踊っているので、確信犯なのだろう。カネのためなら何をやっても自由だという考え、カネになるなら差別もOKだという考えが、近年日本社会を破壊し続けてきた。このようなカネと差別による社会の破壊こそ、いまコロナウイルス流行で頻発しているおぞましい感染者差別を引き起しているし、それを食い止めることもできない元凶なのである。

ARICはどうやって大澤氏に差別ツイートを削除させることができたのか?

11月30日に私が大澤氏と会ってどういう話をしたのかを、時間をみて適宜公開していきたい。

最も重要なことは、東大は大澤氏に差別ツイートを一つも削除させられなかったという厳然たる事実である。というのも、東大は何が差別ツイートなのかを指定できなかったのである。

私がツイートを削除させられたのには理由がある。

第一に、それは一連のnoteで差別を批判し続けた結果、無数の市民が大澤氏や東大や氏の会社・取引先に抗議をおこなう際に私のnoteが一つの根拠として使われたためだ。一言で言えば、差別に対する社会的圧力をうまく組織することができたためだ。反差別の社会的圧力をかけたからこそ、大澤氏が私と「和解」しようと取引をもちかけにくる状況をつくることができたのだ。

このことは対立を嫌う日本社会では繰り返し強調する価値がある。

差別が起きたら、対立が起きようと反対しなければならない。というより、差別と反差別がちゃんと対立しないと、差別を許さないというルールを定着させる解決=中間ゴールに話を落とすことは不可能だ。

そして第二に、何が差別で何がそうでないのかというモノサシを(反差別規準)を持っていたし、そのモノサシに照らして具体的にどのツイートが差別にあたるのかを指摘できたからだ。つまり①反差別ルールを自分が持っていることと②そのルールに違反する言動を指摘できること。東大ができなかったのはこれである

時間がきたので、残りは他日に書こうと思う。

最後に2点の資料を初公開したい。

第一は、大澤氏が私に送りつけたDMである。経緯もよくわかるだろうし、大澤氏の人間性もよく現れていると思うからだ。

第二は、11月30日に氏に私が提示した資料である。この資料は、前述の通り①反差別ルールと②ルール違反の差別ツイート一覧を明示的に示すもので、これこそ東大がすべきことであった。

資料①:2019年11月末に大澤昇平氏から送られてきたDM

2019年11月28日の夕方に私のツイッターアカウントに、次のようなDMがおくられてきた。

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これに以下のDMが続く。

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続き。

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続き。

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11月29日に電話をし、11月30日に会ったのである。30日にどんな話をしたかは、既に紹介した東大新聞の記事にコンパクトに要点が書いてあるとおりだ。

資料②:11月30日に大澤氏に私が提示した資料

私が直接大澤氏と会って、要求したことは、すでにnoteで公開していたことだった。

あわせて当日大澤氏に提示した資料も公開しておく。

大澤昇平氏にどうやってツイートを削除させたかの詳細や、そのとき大澤昇平氏がなにを言っていたかについては改めて書きたい。

ちなみに大澤氏は次のようなDMも送ってきた。問題のツイートがなんであるかは本人が知りたがっていたのである。東大はそれさえも提示できなかったのである。


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それにしても、初対面の人物に、しかも自身の差別を批判している人物に、ただでの献本を要求する厚顔無恥さや間抜けさが、いったいどこから来ているのか? 私はレイシズムの研究者として実は大澤氏が石原慎太郎のような天然差別製造マシーンタイプとも、また橋下徹のような差別も反差別も新自由主義的統治性に結びつけて意識的に活用するタイプとも異なるニュータイプとして分析する必要があると思っている。時間があるときにでも書きたい。







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