見出し画像

『となりのヨンヒさん』

【となりのヨンヒさん】チョン・ソヨン 著  吉川凪 訳
※Instagramに投稿した内容をそのまま投稿しています。

本書はSF短編小説なのだが、僕は今まで韓国文学の中でそういったジャンルのものを読んだことがなく、予備知識もそこまでないまま読み進めたため、理解するのに少し時間がかかったが、それでも初めて試みたジャンルだったこともあり、とても新鮮で楽しめた。

本書に収録されている『雨上がり』という小説の中に「私は、人体の約60%が水であると習ってからは、実は私の身体は約85%が水だから、他の人よりも透明に見えるのではないかと想像したりもした。」という自分の存在が希薄なことに、せめて何かもっともらしい理由があることを望む気持ちを表現する一文があるのだが、僕はその表現がとても好きだ。

他にもたくさんの小説が収録されているので、もしSF小説が好きな方や興味がある方は是非手に取って読んでみてほしい。

Ryuki

この記事が参加している募集

#読書感想文

189,937件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?