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【過去記事】映画すみっコぐらし青い月夜のまほうのコ 20211108 批判的感想

※この記事は2021/11/8 当時にふせったーに投稿したものです。

時間と構成と映画の在り方について

ちなみにすみっコ自身への感想ではなく、作品の作り方についてです。
かなりかなりきっついこと書いてるので、本当にご注意ください。
※すみませんが、そのときの自分の記録も兼ねてます

注意書き

ここから先はかなりきついことを書いてます。
すみっコたちのあれこれは書いていません。
正直にいうと、すみっコ可愛いは最後の一文にしか書いていません。
不快になられる可能性のある方はここで引き返してください。
あくまで『今作の映画の作られ方といちすみっコファンが願う映画への願望』という目線で作り手に対しての思いを書いています。
こんな意見もあるのだなあ、ということで。
本当にご注意ください。

前書き:私がこの映画に違和感を感じた理由

映画って、まあ何を見てもどこかでは感動して涙が流れるという涙腺決壊日常茶飯事な私ですが、大体映画についても所謂駄作酷作でも初めから真っ向から批判せずにあまり悪く書かないようにしています。
印象深いのはユアストと二ノ国で、ユアストはあのエンドを完全に擁護してたし、二ノ国は虚無だったけど凡作かな程度で留めていたりしました。
でも二ノ国はまじ虚無of虚無やった……
実は今回の映画2作目ですが、感想や思うところ書いていてもどうもしっくり来なく、ひっかかりを覚えてんですよね
すみっコは可愛いし、楽しかったし、やっぱり泣いたんだけど、こう、何かひっかかっていて。
それの正体と一因が分かったので、自分の記録も兼ねて残しておきます。

今回の監督と脚本はアニメ界でも有名な方々で、今まで数々のテレビアニメや劇場版を手掛けられてるんですよね。つうか、デュラララ!!とか見たし、なんなら吉田さん脚本は『安定の吉田回』としてテレビシリーズだと何の不安もなく観るくらいには大好きなんですよね!
なんなら吉田さんと言えば、ガルパンもめちゃめちゃ安定的に面白いし(劇場版が秒で終わる)、最近だと金ローでヴァイオレット・エヴァーガーデンしましたが、私はたまこラブストーリーの方がお勧めです!!たまこマはギャグだっただけに、たまこラはやばいんですよ……あれは衝撃を受ける作品だった…きれいだった…
そんな監督と脚本なので、間違いねえなこれは、ってスタッフ公開時に思っていましたが、蓋を開けたら、あれ???なん、か???という違和感。今日の二つの思うところを書いたあとにちょっと他の方の感想覗いたんです。そこで何となく違和感これかなあって思ったのが、以下の通りです。

①2時間半映画を65分にまとめたかのような構成
②ファンサかオリジナルかどちらかに絞りきれなかった脚本
③すみっコファンの需要を捉えきれなかった中身
④すみっコを見守るお兄さんお姉さんを控えめにした結果すみっコにしゃべらせ過ぎた


一つずついきますね。

①2時間半映画を65分にまとめたかのような構成

個人的にはここに尽きるかと思います。
つまり、構成2時間半ならここまで半端にはならなかったかなと思います。
今回の映画は、
前半20分すみっコキャンプからふぁいぶと暮らし始める、
残りがふぁいぶとのお話なわけですが、
正直65分しかないのに前半に20分も取ってしまうのは構成上上手くなかったなと思います。これが②にも関連するのですが、「すみっコの日常」がしたいのか「ふぁいぶとの出会いと成長物語」をしたいのかがどっちつかずとなり、結果キャラの性格もとある1点のみしかスポットを当てられずきょうだいに至っては性格が生かせず終わってしまったという、半端なことになってしまったのではないかと。
これはすみっコの映画という、通常のアニメ作品とはかなり異なる作品作りとなったからかなとは思うのですが、申し訳ないけどこの点は前作の構成がかなり理想すぎて擁護しようにもできないなと思うのでした。

②ファンサかオリジナルかどちらかに絞りきれなかった脚本

①でも書きましたが作品の方向性がうまく定まらなかったため、普段観ることのできないすみっコの日常をファンに見せる映画にしたかったのか、ふぁいぶというゲストキャラとの出会いからの成長物語にしたかったのか、ぶれぶれでした。
個人的にはすみっコファンならどちらに寄っても喝采で喜んだと思うんですが、これがどちらにも寄りきれなかったからよくなかったと思うんです。
すみっコの日常なら、オリジナルを出さずに(商業的にはアウトなのは置いておく)今までの全キャラ出す勢いでやればよかった。
ふぁいぶ物語なら、むしろふぁいぶを主人公にしてしまえばよかった。
いずれにしてもこれも悪手だったなと思うのでした。


③すみっコファンの需要を捉えきれなかった中身

これは賛否両論だと思いつつもあえて書きますが、

すみっコの映画は誰か一人を明確に主人公にするのではなく、
みんなを主人公にしてもらいたかった!
そうでないなら、
ゲストキャラにがっちりスポット当ててもらいたかった!


とかげがいいとか悪いとかではないのです。
というか、とかげの設定的に映画でおかあさんネタ取り上げたいのはめっちゃ分かるし、取り上げられ方によっては
「映画館でおかあさんと再会いいいいいい」
となるから全然ありありなんだけど、
今回は作り手から
「とかげ!!主人公!!
めっちゃやさしい!!!
特にやさしいコなの!!!」
という余計な押し付けがましさが感じられて、すみっコファンほど
「えっ?すみっコみんなやさしいですけど?
みんなふぁいぶたすけますけど?(すん…)」
ってなった可能性…(ちょっとなった人)
すみっコファンはね、
推しはいるけどみんな可愛いくて、みんなやさしいの知ってるの
押し付けなくても分かってるから、
そういう作り方しないでもらいたかったです。
もっと言ってしまうと、格差をつけないでもらいたかった。
フラットに、でも今回のパートナーは自然ととかげってなればよかった。

④すみっコを見守るお兄さんお姉さんを控えめにした結果すみっコにしゃべらせ過ぎた

これもいろいろ意見あるかもしれませんが、私前作のイノッチの優しいお兄さん的見守り時々つっこみがすっごく好きだったんですよ。本上さんは絵本のナレーションに徹していたのですが、容赦なく進める女とご自身おっしゃっていましたが、あれもまた良かったんですよ!だって絵本だし、物語だし、進行しなきゃ進まないもんね!
今回は2回観て印象に残らない程度には二人の存在が良く言えば自然に、悪く言えば印象薄くなってしまっていたと思います。
代わりにすみっコたちが良く話し、感情が豊かに、驚き、疑問が明確に出されていました
分かりやすくて良かったかもしれませんが、もう少し感情に想像の余地を持たせてもらいたかったです。個人的にはあれはやりすぎ!や?や閃きは要らなかったと思います。だって表情や仕草みれば分かるから。むしろ仕草、表情で表現してもらいたかった。こういうところも、なんというか押し付けがましさが垣間見えるんですよね。
最低年齢を何歳にしてるのかは分からないけど(だって北ってふりがななく漢字が出たんですよ?)、小学生なら間違いなく、幼児でも表情や仕草で伝わりますよ。動くすみっコは楽しかったけど、そういうところがくどかったです。

後書き

とまあ、こんな感じで文字にしたらスッキリしました。これで次観たとき、しっかりいろんな所観れそうです。
あくまで一個人の思いです。
すみっコたちは総じて可愛いのは揺るがない事実なのは勿論、周知の事実なのです

◎追記
ちょっと邪推なんですが、公開前の感想が「とにかく可愛い」が多かったのってそういうこと?ってなってる。怖い…怖いよ
なんかもう深く考えるのは止した方がいい気がしますね。

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