映画「彼女が好きなものは」を観て
性的少数者に対する配慮のない発言がメディアを騒がせている。このような報道が出るのは、べつに新たに差別的発言が出てきているからではない。日常的にその種の発言をするひとたちが一定数は間違いなく存在しており、たまたま報道のやり玉にあがったのである。これらの発言は、とりわけ当事者にきわめて大きな心的負担を与えるものであり、わたしは多とはできない。しかし、そのような差別的発言をする人びとのことを根底から否定することはしない。というのも、彼らの生きてきた時代は、「同性愛はきもちわるい」