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農場とロボットの動画を公開しました

こんにちは、トクイテンの豊吉です。

先日、私は山梨に出張に行きました。移動時間が3時間以上あったので、映画『Coda』を観ました。素晴らしい映画でした。印象に残ったのは、主人公の母親が主人公が生まれた時の話をする場面です。母親は、自分の愛に疑いを抱く娘に対して、普通は「あなたが生まれた時、私はとても嬉しかった」と伝えることが多いですが、この母親はその逆をしてしまいます。しかしそれが強く振る舞ってきた母親の自己開示になり、逆に揺るぎない愛を伝えることになります。
こんな演出どうやって考えるんだろうと思いました。こんな高い質の仕事を目標に頑張りたいです。Codaはコメディとしても面白いし、映像も美しいです。とてもおすすめです。

農場とロボットの動画を公開しました

さて、2月22日にこちらの動画を公開しました。まだの方はぜひ全画面の高画質でみてください。

いかがでしたでしょうか。『Coda』も感動しましたが、私はこの撮影中に感動で足が震えてしまいました。もちろん我々の事業はまだまだこれからですが、ついこれまでの過程を思い出してしまい、ここまできたかと感じてしまったのです。

ちょうど1年前の同じ場所の様子

このビニールハウスが立っている場所は1年前は更地でした。予定より工事がかなり遅れたり、すぐにおりる予定の融資がおりなくて支払いを待ってもらうというピンチの時もありました。

2021年3月 豊吉一人でロボットを作ってる頃

ロボット開発もチームではありませんでした。2年前は森さんと私だけで、森さんは大学の仕事をフルタイムでやっていたので、私一人でロボット開発をしていました。

撮影を以前から知り合いの『寝たきり社長』で有名な佐藤仙務さんにやっていただけたのもよかったです。私の前職(Misoca)時代にアンバサダーをやってもらっており、今回農場が佐藤さんのオフィスに近いということもあってお願いしました。

左:豊吉 右:佐藤社長

佐藤社長は色々な事業をしており、動画撮影以外にもフルーツサンドの店も経営されています。直感的には体が不自由なのにどうやってと考えてしまうのですが、経営の仕事だけをしていると考えれば不思議ではありません。

かつて一緒に活動していた人とお互い元気にもう一度活動できるというのは加齢がもたらす数少ない楽しみの一つです。

私がこの撮影で特に嬉しかったのは、トクイテンのチームには技術だけでなく遂行力があると実感したということです。

動画撮影の日は一度決めると動かせないので、撮影日直前はかなり追い込みがありました。

あれだけの数のロボットがハード的にもソフト的にも完成したのは直前で、動かすのは本番がほぼ初めてぐらいのギリギリさでした。それでもソフトウェア担当、メカ担当、現場での調整・支援担当、リモートでのサポートと全員が各人の役割をやりきりました。

ハードウェア開発というのは本当に難しいです。オフィスで動いていたものが現場で動かないのは当然で、午前中に動いていたものが太陽の位置や温度の変化で午後に動かないこともあります。

トラブル解決中に別のトラブルが起きて何をやってるかわからなくなることも何度もありました。ソフトウェアと違ってエラーメッセージが出ないことの方が多いです。いくら計画を作っていても、粘り強くやり切る力が絶対に必要です。

トクイテンは全自動化や有機農業へのシフトというような目標を掲げていますが、高い山を目指す志だけでなく、登る力もあるんだと確認できました。みんなすごいです。

動画に出てくるロボットは正直なところ実用的に動かすにはまだ開発が必要なところがかなり多いです。これから収穫のスピードや精度を上げていく必要があります。それでも今回の動画撮影を無事終わらせたというのは大きな自信になりました。きっといいものができてくると思います。


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