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#4 人前で話す

時間があいてしまった。この話の続き。


発表が終わった。結果から言えば、おおむね滞りなく終わった。
とてもじゃないが今回もまた、うまくできたようにも全く思えない。ただ幸いに、年と経験を重ねたこともあり、自分の気持ちとは裏腹に、他人から見たらそこまでおかしく見えることはないらしい。

通常この類は、例えば研究室の仲間や同僚に一度や二度くらい、見てもらうこともあるのだろう。実際のところそんな時間もなく、残念ながらほぼ一発勝負である。いつも心配ばかりが募って、病的なくらいに鬱になる。結果、無駄な一人シミュレーションが増えている。そんなわけで、気分的には非常にコスパが悪く、非常に赤字まみれであり、採算がとれる見込みは全く立っていない。

不思議なのは、以前は緊張のあまり、口から内臓が出てくるんじゃないかという吐き気が押し寄せてくる感じだったのが、実際のところ、最近この感覚がなくなってきたことに気づいた。閾値を超えて、鈍感になったのだろうか。

終わった後に身内からは何も言われないのが、正直どうなのかとも思ったが、今回、実は幸か不幸か、私の昔を知る外のお世話になった方々が聴講していた。後でお褒めの言葉を過分にいただいたのには救われた。・・・ああ、少しは成長できているのだろうか。

自分の意識と外から見た自分が乖離しているのだろう。私が人前で話すことが問題ないとおそらく思われているのは、個人的には非常に困った点の一つだ。

そんなわけない。ただ単に、無理やり仕事スイッチを入れて、自分でも呆れるような作り笑いを交えて、言葉を話すという動作をしているだけなのだ。こっち側の人間だ。コミュ力はどうやったら身につくのか誰か教えてほしい。

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