「根はすごくいい子」って根が深い問題

「あの子、根はすごいいい子なんだけどねー」
「あいつ、根はすごいええやつやねんけど誤解されやすいねんなー。だから許したって」



みなさんもたまに耳にするであろう、この「根はすごくいい子」という言葉。


僕はこの言葉にすごく違和感を覚える。
というか正直苦手だ。
いや、誤解を恐れず言うとものすっごい嫌いである。


どれぐらい嫌いかと言うと、


布団でウトウトしているときの寝る前の歯磨きぐらい嫌いだ。

あるいは、両A面シングルと銘打っているのにも関わらず1曲目しかMVを作らないアーティストぐらい嫌い。

もっと言うなら、「ウチのサークルってほんま全員キャラ濃すぎやんな〜〜」って執拗にめっちゃ言う大学3回生ぐらい嫌いである。



もう眠いねん。なんでそんな時に歯磨かなあかんねん。頼むからこのまま寝落ちさせてくれ。

いや両A面つってんねんから2曲目もちゃんとMV作れよ。MV作らへんねやったらそれはもう2曲目をちゃんとB面の扱いしてるやん。

いやそれは全員の個性をある程度お前が深く知っただけやろ。そんなん言い出したら人間みんなキャラ濃いよ。お前らのとこのサークルだけが特別やと思うなよ。


各理由はこれである。



本題に戻る。


「根はいい子」という言葉を使うシーンで一番考えられるのは、ある人間(Aくん)が何かしらの不快感を相手(Bくん)に与えており、それをAくんと仲の良い友達(Cくん)が庇っているという状況である。
仮に、Aくんに対して何らかの憤りを覚えているBくんが僕だとすると、Cくんから「あいつ根はいいやつやからさ」と言われても、何一つ怒りを抑える要素にならない。
寧ろ、その発言まじ火に油じゃね?ともはや絶滅危惧種のギャル男になって言ってしまいそうなもんである。


この言葉には脇の甘すぎる部分が多々ある。


まず、怒りを与えられた相手に対して「根はいい子」などと言った、全く裏取りのできない抽象的な言葉を使われても何のカバーにもなっていないこと。

そして、根はいいとか悪いとかは一旦置いといて、僕からすればこのAくんという人間の判断材料は目の前で見えたり感じたりした要素しかないため、いきなり根の話をするのは無理があること。

さらに、そもそもCくんはAくんと仲が良いのであれば、こちら側に根は良いなどという負担を押し付ける前に、Aくんに「あの言い方はよくなかった」的な注意をいち早くするべきということ。


以上3点である。

甘い甘すぎる。チェルシーのヨーグルト味も顔負けの甘さである。


この「根はすごくいい子」などといった言葉で怒りを鎮めようとしてきた相手に対して怒っている方は、これらの上記3点を淡々と感情を出すことなく冷酷な目で提示してみよう。

確実に、秒で嫌われるはずである。



つらつらと述べてきたが、僕の人生においてこの言葉ですごく嫌な思いをしたなどの具体的なエピソードは特に無い。びっくりするぐらい無い。「無いんやったら言うなよまじで。そろそろ大人バカにすんのも大概にしろや。」とちゃんとキレられても仕方ないぐらい無い。
だからこそ、余計にこの違和感は本物なのだと思う。
色々と悪態をついてしまったが、今回ばかりは許して欲しい。








だって僕、意外と根はいいやつなんで(^_^;)






ばり便利やんこの言葉。

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