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ネットサーフィンしながらあっちこっち脱線していく時間が大事だったりする

自分にとって「幸福な午前中」とは、コーヒーを飲みながら最近考えてることについて文章にしつつ、その都度思い浮かんだことについてネットサーフィンしながらあっちこっち脱線してダラダラ書く時間です。

ドワンゴの川上さんが「そういうようなことが年を取るとできなくなる」的なことを呟いてた気がするんですが、調べたら見つかりました。

年を取るときの能力低下の原因のひとつに勉強時間の減少があると思っていて、まわりをみていても過去優秀だった人間が、いま微妙になっている場合に、やっぱ勉強してないなあと思うことが多い。
新しいことを覚えたくなくなって、過去の知識だけで判断したくなる誘惑に抗うのは結構難しい。
自分を見てもなにか作業中に、作業を終わらすためには、全然、考えてはいけないことが気になって、2,3時間ぐらい脱線するなんてことは、30代ぐらいまではしょっちゅうあった。脱線中にさらに脱線するのもふつうだった。気がつくと丸一日つぶれて疲れて寝るというのでやっと脱線が終わった。そういうのを毎日やっていると長期的には知識の幅を広げるのにとても役に立った。しかし、いまはこれ脱線すると帰ってこれなくなるなという理性が働いて、ちょっと調べただけでやめてしまう。
現実問題として集中できる時間も体力的に減っているというのもあるので、つい、効率を考えて足踏みをしてしまう。
うーん。書いているうちにやっぱり根性論で解決できる問題じゃないし、老化する人間としてはそれなりには合理的な行動という気がしてきた。
もはや知性の戦線を維持できないから、撤退戦をしているだけだな。そりゃ難しいわ。
なにを犠牲にするか。
全然、本筋の話から脱線するけど、どう考えてもSNSは本当に無駄だ。INPUTせずにOUTPUTだけなんて、楽すぎて、つい、ここに時間を使ってしまう。
自慢話とかしちゃうのも同じ構造だよね。
やっぱtwitterやめるか。
ああ、でも、SNSをフォロワー増やして仕事のための宣伝道具として使っているひとばっかりなのが気に入らなくて、たんに日常をつぶやくというか、ネットで生活する場としてSNSはあるべきだと思って、ひさびさに再開したんだから、無駄な時間なのはあたりまえで、これでいいのか。
でも、投稿するとそれに付随して、ついついエゴサーチをしてしまうのだけ、本当に無駄だからやめたいんだよなー。
でも、そういう風につい効率を考えてしまう自分の心が卑しいのかもしれない。
あるがままに生きる。じゃ、ダメなのか?
もはや、なにを言いたいのか分からないツイートになってしまいましたが、書いているうちにすっかり目が覚めてきました。
みなさん、おはようございます。

で、なんでこれについて書いてるかと言うと、こういう「無駄な脱線の時間」が1ヶ月の東京出張中に取れていなかったとふと気づいたというか。

最近、体調が良くなくて(咳が止まらない)作業集中できないので、気晴らしに展示見にいくかと調べていたら ※ちなみにそういう時は「TOKYO ART BEAT」を使っています。位置情報から開催中の展示調べられるので便利!

TAKE NINAGAWAギャラリーでオランダのBas Jan Ader(バス・ヤン・アデル)の作品が出てるということにびっくりしてすっ飛んで行きました。好きなアーティストですがあまり日本で知られてないため、初めて実物を拝見。

それからいつもよりかなり早い時間に滞在先のシェアハウスに戻り、ゴロゴロしながらBas Jan Aderについて調べてると、なぜか思い出せないのですが「塩田千春さんがマリーナ・アブラモヴィッチに師事していた」ということを知り、気づいたら、インタビュー記事を読み漁ってました。

塩田千春さんは作品を見ればこの人か!となる人も多いのでは。ベルリンを拠点に活動するアーティストです。

マリーナ・アブラモヴィッチは「パフォーマンス・アートの母」と呼ばれる旧ユーゴスラビア出身のアーティスト。自身の身体を使って人間の暴力性を暴くような作品が有名。

その塩田さんが、本当は「マグダレーナ・アバカノヴィッチ」に学びたくて手紙を書いたのに、名前が似てる「マリーナ ・アブラモヴィッチ」から返事が来てそのまま2年師事したという話が面白すぎました。

岡部:身体を使ったアクション、パフォーマンスをいくつかやっていらっしゃるんですけども、身体と自分自身の作品との関わりには、若い頃にドイツの大学で指導を受けたマリーナ・アブラモヴィッチからの刺激もあったのでしょうか。

塩田:あったと思います。一番最初はマグダレーナ・アバカノヴィッチに習いたくて手紙を書きました。彼女の個展を19歳の時に日本で観てすごく感動したのです。この先生のもとで勉強したいと思い、資料を送ったら、返事が来たのが マリーナ ・アブラモヴィッチだったんです。という偶然から、マリーナ・アブラモヴィッチの元で勉強することになったのです。結局それ以来ドイツに13年滞在していて、今もコンタクトはありますが、マリーナのところで勉強したのは約2年ぐらいでした。

塩田千春(アーティスト)x岡部あおみ

そんなことあります?笑

しかも結果として、完全部外者の僕からしても、その偶然は良かったと思うんですよ。だって身体を極限状態まで酷使するマリーナの指導ヤバそうですもん。

塩田:日本では考えられないと思うのですけど、断食修行がありました。断食自体は一週間くらいですけど、3ヶ月くらい前から断食の準備が始まるんです。授業全体がヨガのコースになり、肉を食べてはいけないなど食事制限もありました。フランスの12月の寒い時期にカルゲナールというお城に行って、15人ぐらいの学生が断食をしながら毎日何をしてるかというと、自分の名前を3時間かけて書いたり、大きな湖をまる一日かけて回る。その次の日に目隠しをして昨日回った湖の周りを一周する。でも、一周できないんですよ。昨日何時間もかけて何十周した湖でも、目が見えない状態だと、すごく難しい。12月の寒い中、方向感覚を失い湖に落ちてしまう学生もいました。毎日の普段の生活とはかけ離れた行為をするすごく貴重な授業でした。ちょうど7日目の朝、真っ暗だったんで何時か解らなかったんですけど明け方に彼女が枕元にやってきて「なんでもいいから一言書きなさい」と鉛筆と紙を渡すのです。私は7日間も食事をしていないうえ、凄く朦朧としていて何も書けなくて、ただ思い浮かんだのが「Japan」だったんです。その後、彼女に「これは、あなたの中から出て来た言葉だからこれが何なのか考えること、そして、これは作品を作る上で重要なテーマになるだろう。」と言われました。

塩田千春(アーティスト)x岡部あおみ

結構自分的にこの事実は面白くて、僕自身、けっこうマリーナ ・アブラモヴィッチは好きなんですが、確かに塩田さんのキャリア初期のパフォーマンス作品はアブラモヴィッチ感があるなと。

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