映画『哀れなるものたち』

映画『哀れなるものたち』
(2023年 /アメリカ・イギリス・アイルランド)

原題:Poor Things
原作:アラスター・グレイ『哀れなるものたち』
脚本:トニー・マクナマラ
監督:ヨルゴス・ランティモス
出演者:エマ・ストーン、マーク・ラファロ、ウィレム・デフォー

シュールなSFラブコメ映画。

不幸な若い女性ベラは自ら命を絶つが、風変わりな天才外科医ゴッドウィン・バクスターによって自らの胎児の脳を移植され、奇跡的に蘇生する。「世界を自分の目で見たい」という強い欲望にかられた彼女は、放蕩者の弁護士ダンカンに誘われて大陸横断の旅に出る。大人の体を持ちながら新生児の目線で世界を見つめるベラは時代の偏見から解放され、平等や自由を知り、驚くべき成長を遂げていく。

つい最近デビューした印象があるエマ・ストーンももう35歳なのか。
それはさておき、SF映画ではあるが、ダーク・ファンタジーと言ったほうがいいかな。奇妙なダークさと、R18指定映画なのでエロいシーンやグロいシーンもある。

映画全体を通しては、主人公のベラの成長物語でもあり、女性解放の物語とも言える。ベラが急速に知識と知恵を学んでいく過程は面白かった。
またモノクロームな映像がだんだんカラーを帯びてくる点や、魚眼レンズを多用した撮影手法は興味深かった。

正直なところ、エロ・グロもあり、万人受けする映画ではないと思う。
しかし「自分のことは自分で決める」というのがこの映画のメッセージであり、その部分は共感するものがあった。


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