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剣城かえで
2024年7月28日 22:16
地図にない場所で休みたいと思ったら 旅の果てに辿り着いたのは私自身の家だった 私は私の部屋で紅茶を淹れた 机に開いて置かれていた手帳には 暦の今日の部分の空白に 青い蛍光ペンで印がつけてあった 何かを書き込んだ記憶は無かったが 今日の欄には自分の名前で お茶をする予定が書かれていた まるで自分を相手に先約を入れたように 日常と疲労に溺れていたんだろうか 得体の知れない虚しさ