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紅茶詩篇

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2023年11月の記事一覧

紅茶詩篇『おくやみ』

紅茶詩篇『おくやみ』

 寝台に横たわる女の子。戦い倒れて死の眠り。

 倒れながら、どの争いの当事者でもなかった子。

 巻き込まれてしまっただけの、やさしい子。

 殺してしまった。汚れた影々を。

 薔薇を抱えて、悪い子の数だけ。

 慈悲と無償のやさしさが分からない悪い子に、髪を切る悪ふざけをされた。

 怯えたふりをしていれば、誰かを傷つけても赦されるというしたり顔が欺けなかったうつくしい子。

 やさしくされ

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