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(2023/03/24/金)リアルな埋蔵金

本日の写真
 備蓄銭入り壺
 1593(文禄2)年以前
 五ヶ瀬町 坂本城跡出土 

※こちらの写真は私が現地で撮った物で、施設に許可を得て掲載しております。
※こちらの写真は私が現地で撮った物で、施設に許可を得て掲載しております。
※こちらの写真は私が現地で撮った物で、施設に許可を得て掲載しております。

備蓄銭入り壺
1593(文禄2)年以前
五ヶ瀬町 坂本城跡出土
「朝日差し夕日指す所、宝のかめ七つ埋もれり」の伝説から出土した6個の中の一つ。情勢の不安定なこの時代では、いつどのように戦いが起こるか分からないために、このような備蓄の金銭が必要であったと思われます。

宮崎県立博物館2F展示

こちらの展示品は、400年程前の埋蔵金です。
※この展示物に関する資料を博物館が公開してるチラシが有りましたので、下記にリンクを記載致します。

宮崎総合博物館HP
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宮崎総合博物館HP

私は博物館で祭りや儀礼に使われる道具を見る事が好きなのですが、それは当時の人の考えや価値観、どの様な事を願ったのかを、資料を見ながら当時のリアルな痕跡を観察できるからです。

こちらの埋蔵金は祭りや儀礼で使われる様な道具では有りませんが、情勢が不安定だった約400年前、不安定だった時代や状況に対して備蓄(貯金)をして様々な状況に備えた人々の心と行動の残り香その物だと思います。

個人的な考えなのですが、当時の人の心や願いを表現しているという意味では、この遺物は祭器よりも祭器らしい遺物だと思います。

感想

私は祭祀、儀礼に関する遺物も好きなのですが、元々金属製品(主に貴金属)が好きで彫金を勉強していました。

ですから、この様な古銭は無条件で好きなので、以前東京に住んでいた時は勉強も兼ねて、良く中野サンプラザの古銭販売店に行ったり、国立博物館一階常設展のコーナ等に行っていました。
(海外の金属工芸品は正面の本館では無く、正門入り口から見て右側の建物に大量に展示していた記憶が有ります)

東京国立博物館では、当時(今は判りませんが)大量の縄文時代や古墳時代の遺物と同じフロアーに、一分金だったか二分金だったか忘れましたが、ケースの中に大量に並べられていた記憶が有ります。

どの都道府県の博物館も大体ワンフロアーに様々な遺物が飾られているので、この様な『中世~近代のお金』と『古代の祭器』が近くに展示されているのをよく見ます。

私は『祭器』も『古銭(お金)』も好きなので、観覧すると二度おいしいのですが、それらのデザインや使用方法を調べる度に、根本的な考え方は昔からあまり変わっていないんじゃないか?と思う事があります。

美術館に行くと、作家個人の考えや生き方を見る事が出来ますが、博物館では当時の人々の考えや思いを知る事が出来るので、やはり博物館は面白いと思います。

2023/03/23/1520~1648

最後まで読んでいただきありがとうございます。 作品製作をしているので、サポートいただけたら創作活動に関する費用にしたいと思います。