(2023/04/14/金)内部が赤く塗られた1万1500年前の土器に関する記事
この写真は先週の日曜日(2023/04/10/日)西都原古墳群に行った際に撮影した写真です。
撮影した写真を忘備録としてここに残して行きたいと思います。
本日の写真
鏃(やじり)の展示コーナーに設置された、内部が赤く塗られた1万1500年前の土器に関する記事
こちらの写真は、縄文時代の鏃の展示コーナーに設置された、一枚のラミネートされた記事です。
そこには赤い土器に関する記事が書かれていました。
出土した遺物は、宮崎県新富町の塚原遺跡から発見された様です。
赤い色
この『赤』という色は当時からよく使われていた様で、以前紹介した前面に赤い彩色をされた土器にも、同じように赤い色が塗られています。
この土器が作られた約1万年程後。今から1500年程前には、以前紹介した同じ宮崎県内の古墳に埋葬された被葬者の頭骨に赤い色を塗る葬送儀礼が見られます。
今でも鳥居や神社等、神聖な場所で赤い色を見る事ができますが、これらは何か関係有るのでしょうか。
感想
…こちらの説明文と土器についてですが、説明文にも有る様に、内側を赤く塗ると言う行為は非常に面白いと思います。
この遺物は当時の死生観や宗教観、つまり儀礼・習俗・呪(まじな)い・祭祀に関連する遺物なのかもしれませんが……。
以前紹介した考古学者の方の文章に有る様に、時間が経ちすぎたり、それを作った当事者以外の人物が、遺物の本来の意味や用途を知る事は非常に難しいので、この内側が赤に塗られた土器の正体も正確に知る事は不可能だと思われます。
しかし…この土器……土器の内側に色を塗った状態で、水を貯めたり、煮炊きできるとは思えません。
つまり、この土器の使用方法は、乾いた物を入れたり、飾ったりする物ではないかと思います。
(あくまでも個人的な意見ですが、土器の内側に色を塗ると言う行為は、人体の体内を表している様な気がします。もしくは、以前紹介した報告書にも記載されている様に、赤い色に鎮魂の意味が有ったのかも知れないし、壁邪、魔除け等の意味も有るかもしれません。)
しかし、この様な土器の内側に色を塗ると言う、使用用途が限られるアバンギャルド(前衛芸術)な作品を、1万1500年前の人々が作っていたと言うのは非常に面白いと思います。
どの様なコンセプトで当時作られた物かは判りませんが、この作品の裏にこだわる行為は、非常に面白いと思います。
私も今後作品を作る際、裏にもこだわってみたいと思います。
(すでに私の作品の裏は独特な形状と雰囲気なのですが…)
2023/04/13/2010~2110
最後まで読んでいただきありがとうございます。 作品製作をしているので、サポートいただけたら創作活動に関する費用にしたいと思います。