ジャブおばあちゃん
シュッ.. シュッ.. シュッ..
都内上空に鳴り響く摩擦音。
この音の正体はジャブ(力をあまり入れずに放つパンチのこと)
だと分析するのは食品サンプル関係者。
ジャブの大きな音が上空を飛ぶLCCの飛行機の側面に当たり、
反射して空全体に音が拡散されているという。
そんな鋭いジャブを繰り出すのは、
東京湾深海にお住まいのジャブおばあちゃん(87)。
元々金箔をマンホールにぶちまける仕事をしていたが、
金箔をマンホールにぶちまけなくてもよくなったため廃業。
今は脱サラし、サラダをまったく食べなくなったという。
「今はいろんなサラダがありますからね、選び放題ですよ」
と語るのはデパ地下で働く
叙々苑ヶ原 平平(じょじょえんがはら ぺいぺい)さん(9824)。
今ではヘルシーでボリュームもある、
イカのサラダが引っ張りだこだという。
ジャブおばあちゃんの活動時間は20:00~21:00の1時間。
その間は関東のどこにいても、ジャブの音が聞こえるという。
青森県十和田市にお住まいの福永さんは「聞こえないですね」と語る。
青森は関東ではないからである____________
そんなジャブおばあちゃんに、深海インタビューを敢行した。
深海はWiFiが弱く電波状況が悪いため
聞き取りづらいところもあったと思うが、
貴重な本人の話を聞くことができた。
_____ジャブを始めたきっかけはなんですか?
「...ガガッ .. . . .... マ.. ... .... ピ....」
『わがまま』ということだろうか。
自分自身のわがままが発端で、ジャブを始めたと解釈できる。
また「ピ」も見受けられ、
「自分に非がある」と認めている部分もあるのかもしれない。
_____今後どういった目標がありますか?
「.. .. ... ... プツッ..」
きわめて簡潔かつ明瞭な答えである。
ピカチューの子供バージョンみたいなやつに「ピチュー」というキャラクターがいるが
それっぽいニュアンスを感じた。
「ピリッと痺れるような姿勢を貫いていく」
そう言われているような熱いまなざしに、
もはや言葉はいらなかった(電話だが)
また、三重県に「津(つ)」という市があるが、
短すぎて「いいんだ」と思ったことがある。
いいのである_______________________
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