自他
生きれば生きるほど、自分が分からなくなる。
『特別な存在』になることに憧れていたら、自分の凡庸さを思い知らされ、『普通につつがなく』を望めば、周りとずれてゆく。
なんだこれ。
気づけばいびつな自分がいる。
『みんなそれぞれいびつな部分はあるだろう。私もそのうちの一人だ。』と思ってみても、やっぱりしっかりずれている。
このところ『我を捨てて客観的に世の中を見て過ごせばいいのかなぁ』と思っていた。
けれど、先日おみくじで願望のところを見ると「我欲が妨げとなる」とあり、『やっぱり…』と思っていたら続きがあった。
「自他ともによくすれば叶う」と書いてあった。
浅はかな私は、自か他か、どちらかしかないと思っていた。
我欲を捨てても、自他ともに良い状態があるとは…。
我欲を捨てるということは、自分というものが薄〜く薄〜くなって、ほぼなくなる感じだと思っていた。
「我欲を捨てる」と「滅私奉公」は違うよな。
おそらく、あまり意識したことのない「自らの意思で他者のためになることをする」ということをすればいいのだろう。
何年生きても、きっと私は私のままだろう。
そして、少しずつ変わり続けるだろう。