見出し画像

馬路村から年賀状が来た

2023年、旅行で高知県へ行き、高知の馬路村に宿泊した。そうしたら年始に馬路村から年賀状が届いた。



馬路村は、高知県の山奥の小さな村である。

特産品は柚子で、柚子を加工した製品として、ポン酢、柚子のジュース、柚子胡椒、など様々なものを作っている。

「ポン酢しょうゆ ゆずの村」や、「ごっくん馬路村ジュース」という柚子ジュースは、私の近所のスーパーで販売してて、なんとなく知ってる名前だった。


元々、高知を旅行することは別の経緯(子どもをやなせたかし記念館に連れて行って、桂浜を見たい)ということで決まっていて、宿泊先を検索していた時に、楽天トラベルで出てきたのが馬路村だったのだ。


馬路村って、村の中に1つしか宿泊先がないらしい…。宿泊したら、夜ご飯に川魚の焼いたのを1匹出してくれるんだって。お風呂はちゃんと温泉で、気持ちいいみたい…。しかも馬路村ってあのポン酢のところやん。しかもなにこの楽天トラベルの案内。 「のんびりするには最高ながやき!」って、全部高知弁で書いてあって異質すぎる。というか村全体をプロデュースしてるかんじなのかな。なにそれ、気になる…どうせなら全然行かないようなところに行ってみたい………

ということで、やなせたかし記念館などを巡った後、足を伸ばして馬路村に行くことにしたのです。



行ってみると馬路村は、曲がりくねる山道を登ったところにぽつんとある村だった。


周囲は山に囲まれて、水のきれいな川がゆったり流れ、誰もいなくて、とにかく静か……。私には不思議に心休まる場所だった。


夜ご飯に出てきたのは、焼いた川魚と川魚のお刺身。これがくさみもなくとても美味しい。山菜が美味しい。ゆず味噌も美味しい。

テーブルに、調味料として村の製品のポン酢しょうゆと柚子入り七味唐辛子がおいてあるのも良かった。

また、私は2歳の子連れでいったのだけれど、子どものために座敷を用意してくれ、子にもやさしく声をかけてくれて、あたたかい場所という印象だった。


温泉も良かった。
村に温泉や施設はないので、村の方が仕事終わりに宿の温泉に立ち寄ってらっしゃって、村の人が話してるのを聞きながら、自分もそのへんの地域の人みたいな気持ちで一緒に温泉に入ったのもなんだか良かった。

宿泊してみて、村の一員とは全然言えないけど、赤の他人とも言えないような、そんな距離感を感じるような場所だったのだ。



そんな馬路村から届いたのが、年賀状だった。
おそらく宿泊者全員に届く、手書きの太い文字とスタッフの笑顔が印刷された年賀状。

宿泊時の、村人じゃないけど、ちょっと村人のような扱いを思い出す。そんな年賀状だった。

今後も私はスーパーで馬路村の商品を見たら、「あ、馬路村。年賀状までくれた、柚子の村」と思い続けるような気がする。



馬路村、いつの日かまた行けたらいいいな…と、馬路村で買った美味しい柚子胡椒を使うたびに思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?