NINEの感想と、裏NINEに参加して
なぜNINEと裏NINEの感想を書くの?補足事項
まずなぜ感想を書こうかと思ったのかと言うと
VR関連の作品創作欲は以前からあって実際VR映像作品が出来たのを見て見ようと思ったから
出来ればこう言う世界に自分も関わっていきたい、楽しそう、羨ましいと言う羨望の想いから記事を執筆
あと色々な資料集めしながら記事を書いたせいで記事執筆時間が非常に長くなったかつ散文的乱文的、また話が後半になればなるほどとっ散らかっているので読む方はご注意。
私の創作話はめちゃくちゃ長くなるのでこっちの記事を見て頂くとして
https://note.com/rurusound/n/ncdcdb4aa4cd0
早速本題に
2022/10/22 、中田さんのNINEロケ地を巡るツアーに参加、3時間20分もある大ボリュームイベント参加。結論から書くととても刺激的で興味溢れる内容だった。創作意欲も物凄く刺激された。刺激された勢いで音楽を何曲も作ってしまった。それぐらい良かった。
※3時間以上もイベント主催、スタッフ、キャストの皆さん疲労困憊だと思うので本当にお疲れ様でした。
まずNINEについて、見てない人は見ようね!https://www.youtube.com/watch?v=eyq51UhaqjY
メインキャストのDJ-09さんの記事はこちら
https://note.com/laughingman2046/n/ne08214468aa3
NINEで驚いたこと
あと話の本題に入る前に驚愕したことを一点。
と言うのもこの映像作品、なんと全部Youtube字幕がついている。
日本語で喋ってるんだから日本語字幕は不要とは全然思わず、
セリフをよく噛み砕いたり、聞き漏らしそうなところもしっかり把握出来る上で個人的に字幕付き作品は大好き。
あと聴覚に不自由を持っている人にとってもとても助かる。
今後もこう言う作品増えますように!
と言うわけで印象に残った話を時系列無視で記載。
まず以下のシーン。
単に椅子に座ってるだけのシーンに見えるけど実は凄い撮影が大変だったシーン。
VRChat特有のコライダー判定(物が見えている部分と実際の当たり判定の違い)のせいで「椅子に座っているように見えるよう調整する」がかなり難問だったとのこと。
さらに椅子より少しでも前に前進すると今度は机の上に乗り上げてしまうと言う苦労も。
ただここは引きのシーンで撮影している。
片方は座っており(わざわざ動く必要が無い)「この部屋の主であること」を示している。
一方でもう片方は立っており(入ってきた人物で)「この部屋の持ち主ではない」ことを示す重要なシーン。
そして本編中に黒帯内に出てくる画面左下の注釈
サイバーパンク物に画面外で注釈がたくさん出てくるのは攻殻機動隊でみんな慣れてるはずだから違和感無かったよね!
※何言ってるのか分からない人は漫画、攻殻機動隊読めば分かります。
サイバーパンクで注釈と言うと、
現代と同じく情報量過多の世界なので、その世界独自の技術や社会構造が常識として存在していると言う前提条件(なので本編中で誰も説明しない)がある。
あとそれを詳しく説明しているとそれだけで一つの別作品になってしまうと言う問題もあるので注釈で済ませる。
そしてある場合においては、何なら説明すらしない。
例えば映画ブレードランナーでは何の脈絡も無く急に「タンホイザー・ゲート」や「Cビーム」について話すシーンがあるがそれが何なのか全く説明は無い。
サイバーパンクか?と言うとちょっと違うけど、サイバーパンク系アポカリプス作品に入るけど、漫画BLAME!も説明不足作品と言われる。
でもサイバーパンクってそう言う未知の単語を聞いて想像したりワクワクしたりするもの。
そうやって世界観を味わうだけでなく自分の世界観を広げるのもこう言う作品の良さ。
話をNINEに戻す。
本編でヒロインと出会うシーンがあるのだが、わざわざ裏NINEでもお二人にやって頂けた。ありがとうございます!
あまりみんなに迷惑かけないようにと裏NINEツアーでは静かにしてましたが、かなりテンション高めで裏NINEでは見てました。
空気中のホコリの表現や、映画でよくあるアイラインを交わす立ち位置
ここでヒロインが左右どちら側に首を傾けているかで表現が異なってくると思う
サイバーパンク物でよく出てくる多眼や無眼おじさんたち
サイバーパンク2077に出てくるMaxTacもこんな感じ
実は現実にもある多眼暗視装置
そして映像ならではの表現、眼の色が変わる。(現実には色変える必要無いけど映像的表現として分かりやすい)
赤色(敵意、警戒の色)→緑色(平常、興味無し)に変化するところが美しい。
そしてとても感心したのがトンネルを走っているのかと思ったら上下反転でトンネル風に見せているワールド
つまり天井に見えるのは天井じゃなくて道路
前からヘリが!
こんな感じでアニメーションが仕込まれていて、何度もシーンを撮り直す
さらにアバターに演出を仕込ませて砂埃発生
画像は矢印で砂埃発生方向を指定して、実際に発生させているところ
元々、エルンスト・B・ハース氏などが提唱した新機能主義と言う国際関係論がある。
これは乱暴に説明すると既存の国家を超えた枠組み、超国家(既存国家を超えた国家)を誕生させて社会や平和を実現させようと言う思想。
実際に今の欧州統合にはこの新機能主義の思想が影響している。
※ただ現実は経済統合と安保統合が分離するなど新機能主義が実現しなかった部分もある。
これら既存の国家が弱体化することにより国境を超えた枠組みとしてまず注目されたのがグローバル企業だった。
グローバル企業は国境を無視し、大資本で国家を超えた枠組みを作ると期待された。
実際のところグローバル企業そのものに民主機構は存在しないし、冷徹な営利倫理が存在するのでグローバル企業が即座に国家に取って代わることは無い。
ただ以前として政治世界において企業体の影響力の大きさは非常に大きく、世界各国でこれは重要な課題となっている。
サイバーパンクの世界にも多数の企業が出現する。
これらは「国でも労働者にもどうにも出来ない存在はするのに触れられない存在」と言う存在として主に敵対的要素として出現する。
NINEの世界でも水無月重工と言う巨大企業が存在する。
ただサイバーパンク物に絶対とは言わないまでもよくある共通点として「巨大企業が出てくるがほとんど物語の中心軸にならない」と言うのもある。
これは「あまりにも企業が巨大過ぎて実態が無く、話の中心を描けない」と言う表現でもあると思う。
つまり仮にそこの従業員なりに話のスポットを当てたところであくまでも巨大企業の無数に存在する業務のいち部分しか描けず、それは巨大企業の実態ではない。
また経営層にスポットを当てたところで経営層と現場では乖離が進み過ぎていて、もはや経営層ですら知らない業務が行われていたりする。
このように巨大企業と言う意思決定機関が存在するが、巨大な雲の上の意思決定機関を達成するために末端は個々に良くわからない業務(場合によってはつじつま合わせ業務や非合法行為)を個別に決定して実行していると言う不可思議な生命体が出来上がる。
単体のコングロマリット企業でありながら群体として動き、それらは統一性を欠いている。
このような巨大資本企業の不気味さもサイバーパンクの魅力の一つ。
ただこのような巨大資本を持つ分権型企業は必ずしも社会悪ではなく、
これらは理想的に動けば企業として大きな能力を持つ可能性もある。
京セラ名誉会長 稲盛和夫氏提唱のアメーバ経営
https://www.kccs.co.jp/consulting/service/amoeba/about/
そしてSF作品における「都市」は過剰なまでに過密で異常なまでに高密度な設定がなされている。
都市そのものが生命体のように巨大化、複雑化して人工的な神を頂くようになる。
Cyberpunk: Edgerunnersの象徴的なオープニング
都市と人物の対立構造が描かれており、最終的に人が都市に何もかも呑まれてしまう
サイバーパンク物ではしばしば人間あるいはサイボーク、アンドロイドは超能力化または魔法のような科学を使う事が多いがその代償として人間性や精神性、合理性が失われて自己破壊、崩壊する描写が多い。
そしてサイバーパンク物で魅力的な要素の一つが「人間」と言う物の再定義だ。
人間の魂や精神性はどこにあるのだろう?我々が考えていた常識は実は非常識だったのかもしれない。
例えば人間の腕は2本、片手の指は5本と誰が決めたのだろう?
腕はもっとたくさんあっても良いし、何なら指が増えても良い。
このようにゲームエンジン(VRChat = Unity Engine)を使った撮影は時代の進化と共に大幅にアップデートされ、さらにインターネットとVRを介してより多用途、広範で自由なことが想像可能な世界に至っている。
オマケ
とても素敵な作品を皆様ありがとうございました!
私ももっともっとVR作品やその創作世界に関わりたいと思わせてくれました!
もっと色々語りたいことあるけど、もう十分話が散らかってるのと資料集めに時間かかりまくるので一旦ここまで!
読んでくれてありがとうございました!
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