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水星と土星のスクエア

4月24日 牡牛座水星と水瓶座土星のスクエアです

土星

ギリシャ神話 クロノス

ギリシャ神話における土星は農耕の神で時の神クロノスと同一とされています。
ローマ神話では、サトゥルヌス=サターンとなり、こちらが土星の意味となりました(悪魔のサタンではありません)。

タイタン12神の一人であったクロノスは、父ウラノスを倒し権力を手に入れます.。しかしその後、末息子のゼウスによって、その権力を奪われることになります。

農耕は作物ができる間に流れる時間も管理しています。「作物=時間」「収穫=かけた時間を刈り取る」という意味から、時の神としての意味が強くなりました。時間は、人間にとって生すなわち命でもありますので、そこに「命を刈り取る」という意味も含まれています。それが転じて、サタンへと変化していったのだろうと思います。
姿は老人で、時の象徴として翼や大鎌あるいは砂時計を持っています。

ジャン=フランソワ・ド・トロワ「真実を明らかにする時間の寓話」1733年
ナショナルギャラリー

時間が経つことによって、隠されていた真実は明らかになる。寓意画とは、難しい抽象的な概念を擬人化したり象徴を用いて絵画で説明する美術表現です。この愚意画も、時間(運命)に翻弄される人間を表したもので、このテーマは中世ヨーロッパの画家がたびたび手掛けているようです。

土星


占星術における土星は、古典でも現代でも「制限を与えるもの」です。そして「カルマを支配するもの」であります。
カルマとは、私たちが受けなければならない応報であり、土星はそれを正確に伝えてくるのです。だから私たちは土星が苦手だし恐いのです。

なので。土星が示す課題は厳しいものとなり、そしてそれは私たちが学ぶべきもっとも重要なものとなります。

水瓶座の中の土星
水瓶座は風のサインです。天王星が発見される前の古典占星術では、土星は水瓶座を支配していました。
土星は規則を作る天体で、一つ前の山羊座でもその力をいかんなく発揮していました。対して水瓶座は、山羊座が作ったルールを壊すサインです。
土星が作ったルールが水瓶座の中で有用性を失い始めたら、土星は躊躇なく自らが作ったものであったとしても古いものを壊して新しいものを作りなおします。そこには、土星が認めた「敬意(リスペクト)」が働くためです。そのため、土星は水瓶座の中にあって、とても強大な力を発揮します。
そして、その土星の新たなルール作りは、非常に厳格で、非常にドライで、非常に論理的です。

牡牛座の水星

水星と土星のスクエア

水星と土星のスクエアは、ハードなアスペクトとなります。
何がハードかというと、葛藤が起こりやすく、精神的にシビアな状態に陥りやすくなります。機転の利く水星に対し、時間と制限の土星関わることで、くるくると移ろいやすい気持ちが「固定」されることによる、苦しさ、と考えられます。周りのバランスをみながら、丁度よい落としどころを探していくということができにくくなる配置です。気持ちや思いが「固定」されるということは、柔軟な見方ができなくなり、ネガティブが考え方になったらそこで固定されてしまい、なかなか、そこから抜け出すことが難しくなってしまいます。考えも固定されますが、柔軟なコミュニケーションも同じように難しくなるので、自分の思いや考えをうまく相手に伝えることもちょっと難しくなるかもしれません。
しかし、それは相手も同じなので、漸く伝え合った意見が衝突してしまうこともあるでしょう。
思い込みに陥りやすいんだ、ということに気を付けて過ごすことが大切です。

そのため、何か大きな決定事項などは、無理に数日内に決めようとせず、スクエアの影響がなくなるGWごろまでは、決め打ちしない方が良いと思います。そして、迷ったときには焦らずに、プロに相談するなど、自分以外の考えを聴くことも必要です。そして、そのプロからの答えの中に、悲観的なことが含まれていたとしても、過剰に反応せず、それが示すことを冷静に判断できるまで待つということも必要になるでしょう。
ただ、やみくもに、自分以外の考えをそのまま取り入れるのも良くないんですね。とにかく、水星と土星がスクエアになっているときは、そういった相談も含めて「休止」するというのも、大切な判断になると思います。

この時期、判断や決定を急いてくるような場合にも、焦らせることで、慎重な判断をさせない、という意図もあったりするので、ちょっと注意が必要です。




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