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【妊活】流産の原因第1位は?

妊活を頑張った結果、
やっと妊娠へたどり着いても
すべての妊娠が出産へたどり着けるとは限りません。

つまり、一定の割合で流産が起こります。

自然流産は全妊娠の8〜15%と言われています。

そして流産の80%以上は妊娠12週までに起きます。

また、自然流産のリスクは出産回数や
女性の加齢に伴い増加することが知られています。

(日本産科婦人科学会2018年)

上の図は体外受精、顕微授精による妊娠率や流産率のデータです。

紫色のグラフが流産率です。

年齢が上がるにつれて流産率が上がっていきます。

平均すると、25.5%の流産率で
自然妊娠よりも高い流産率になっています。

これは、
自然妊娠と体外受精などを比べると、
体外受精の方が年齢層が高いからです。

他にも内分泌障害や子宮筋腫などの子宮異常、
多胎妊娠が多いことなども原因です。

流産の原因は?

流産の原因は多岐に渡り、
複数の原因の場合もあります。

1番多い原因は、
胎児の染色体異常です。

染色体異常のほとんどが
卵子や精子、受精卵ができるときに
偶然生じるものです。

染色体異常の発生には
女性の年齢も関連しているようです。

最初に見てもらったグラフで、
年齢が上がるにつれて流産率が上がっていましたが、
染色体異常がその原因になっています。

流産に占める染色体異常は
母体年齢が高くなるにつれて増加します。

38歳以上で流産した人の90%以上が
染色体異常だったという報告もあります。

治療法は?

染色体異常は偶然生じるものです。

なので、染色体異常に対する
治療法はありません。

若年女性の場合は、
流産の原因が染色体異常でない可能性が高いので
他の原因を見つけることも考慮します。

以前の記事で紹介しましたが、
流産を繰り返す人は
「不育症」
について検査を進めます。

流産の他の原因は?

子宮の異常

子宮の形態異常があると流産や早産の原因になります。

例えば、子宮筋腫。

子宮筋腫は30歳以上の女性の20〜30%に見られます。

流産率は正常子宮の場合と比べて約2倍あると言われています。

他にも、子宮奇形でも高確率で流産が起こります。

例えば、中隔子宮と言って、
子宮の中に壁がある奇形があります。

中隔子宮の場合は手術で治療することができます。

手術前の流産率は80〜90%なのが、
手術後の流産率は10〜20%まで低下します。


内分泌異常

黄体機能不全などの異常です。

名前だけ聞くと難しいですよね。

内分泌異常では、
本来分泌されるはずのホルモンなどが
正常より少ない状態、
あるいは流産を引き起こす物質が多すぎる状態です。

例えば、黄体機能不全では
黄体ホルモンの分泌が少ない状態で
子宮内膜の成長が悪くなり、
流産の原因になります。

内分泌異常の治療は
少ないホルモンを補充したり、
原因物質に対する薬物治療をしたりと
治療法があります。

原因がはっきりとしていれば、
治療が有効なものもありますので
原因を調べることは重要ですね。

早期流産は仕方がないこともある

妊娠12週未満の早期流産は
胎児の染色体異常がほとんど
だとご紹介しました。

早期流産した時、
「わたしが仕事を無理したせいかな…」
とか
「スポーツしたのが悪かったのかな…」
と悩む方がいらっしゃると思います。

1番の原因である染色体異常は
偶然に起こることです。

なのでお母さんのせいではありません。

僕たち夫婦も流産の経験があるので
とてもつらいのはよく分かります。

気持ちが落ち着くまでは、
妊活をお休みしてもいいと思います。

しっかりと夫婦で気持ちの整理をして
前を向いて妊活を進めていきましょうね^^

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