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最後は人間同士のリアルな闘い――日本映画の歴史を変えた『京都大火編/伝説の最期編』のココが凄い!

日本映画の歴史を変えた『るろうに剣心』。その代名詞のひとつの超高速アクションは、『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』でさらに進化を遂げます。前作のアクションを超えるため、そしてその可能性を広げるため、狭い場所、広い場所、高低差など数々のバリエーションが考えつくされ、ロケ場所や美術セットにも様々な工夫がこらされました。しかし、最後の最後は“人間同士”の闘い。『京都大火編/伝説の最期編』では、役者自身がアクションをするという「ドキュメンタリー性」を増し、佐藤健さんをはじめ、キャスト全員が前作以上に身体を張って全身全霊でアクションに挑みました。

■超一流スタッフが集結!ココが凄い『京都大火編/伝説の最期編』7つのポイント

観客を映画の中に引き込むアクションの撮影方法や、用意された剣心の衣装の秘密、巨大戦艦「煉獄」のセット、心を揺さぶるエモーションな人間ドラマを作り上げた演出方法まで、“もう一度観たくなる” 『京都大火編/伝説の最期編』の7つのポイントをご紹介!

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① 日本映画で初めて取り入れた映像技術!
撮影現場ではキャストだけでなく、カメラマンもワイヤーで吊られることも!屋根の上での剣心の全速疾走、煉獄の宗次郎とのバトルシーンなど、あの破格の臨場感は、人物と共に映像が能動的に動くことによって創出されました。

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② 観客も一緒に戦いへ挑む!
『るろうに剣心』特有のダイナミックな活劇。その秘密は、撮影カメラがアクションの中に入り込む「POV(Point of View)」と呼ばれる一人称視点の映像の一瞬の挿入にあります。まるで自分が闘っているような感覚を、観客にもたらす絶大な吸引力があるのです。

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③ 巨大戦艦「煉獄」は、3つの巨大セットで再現!
準備から建て込みまで実に5カ月が費やされたクライマックスの舞台は、巨大戦艦「煉獄」。幅20メートル、全長120メートル にも及ぶこのセットは、東艦やフランス、イギリス、ロシア など当時最先端の船をモデルにデザインされています。

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④ 丸太2000本を使用した志々雄の登場シーン
圧倒的な存在感を放つ志々雄真実の登場シーン「大谷石」。燃えさかる溶鉱炉がイメージされており、志々雄が抱える野心の巨大さ、すべてを棄てて前に進もうとする尋常ではないパワーが表現されています。使用した丸太はなんと約2000本!

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⑤ 用意された衣装は、剣心だけで約100着!
剣心が身にまとう着物の色には、彼の心情を伝える物語性があります。神谷道場の赤から始まり、紺に変わってからは、生地が重くなり、袖が小さくなるなど、幕末の人斬り“抜刀斎”時代に近いづいていきます。そして贖罪を表す白から、最後は赤に回帰していきます。

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⑥ 10回の衣装合わせを経て完成した“志々雄スーツ”
漫画とは一味違うインパクトのある志々雄の衣裳は、実際の包帯を巻くのではなく、石膏のような硬さが伝わるデザインにすることで、志々雄の強さを表現しました。身体全体をスーツにすることで、その厚みで剣心を圧倒する存在感を醸し出しています。

★志々雄&十本刀FINAL

⑦ 感情を表現するスモーク演出
大友啓史監督作品の代名詞ともいうべきスモーク演出。本作において、朝露や砂埃は単なる気象現象ではありません。そこに立つ者たちの感情表現のひとつであり、対決シーンにおいては緊張感をマックスに導く効果にもなるのです。

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