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自灯明法灯明 Podcast #7 Bhikkhu Santiさん 第1回

このPodcastでは、私がスティーブン・バチェラーさんのセキュラーな仏教のプログラムで出会った欧米の方々にインタビューをしていきます。今週からは、アメリカ人で、現在はテーラワーダ仏教の僧侶であるBhikkhu Santiさんにお話を伺います。(全3回)

英語+日本語版(逐次通訳)

英語版

Bhante* Santiさんは、アメリカ北東部で生まれ育ち、世界の様々な国で仕事をされたのち、アメリカに戻られ、それからテーラワーダ仏教の僧侶となられた方です。現在は、ニューヨーク・クイーンズのインドネシア系のテーラワーダ寺院にいらっしゃいます。
*Bhante:テーラワーダ仏教の僧侶の方への敬称です

今回のBhante Santiさんのお話から、印象に残ったところを取り上げてみます。

日本に住んでいたこともあるので、今回こうして日本の方に向けてお話しできることはとても嬉しいことです。振り返ってみると、日本の文化、一種のアイデンティティのようなもの、そして日本の方というのは、やはり仏教の影響を受けていると思います。

私にとっての仏教というのは、自分というものを説明することにとって、最も優れた道具、あるいは語彙を提供してくれるものだと思っています。例えば、無我という考え方があって、自分には本質というか、エッセンスがないということが徐々にわかるようになりました。確たるもの、変わらないものはないということです。

70年代後半から80年代前半には、ロマンティックな、理想化された東洋的なスピリチュアリティが多く紹介されました。実際とはかけ離れたものもあったと思います。今や古典とも言えるような、鈴木俊隆老師の禅マインド・ビギナーズマインドは、私と同世代の人は多く読んでいたと思います。通っていた大学にも禅センターがあったので、坐禅も経験しました。このことが種まきであったと思っています。20年、30年かけて、様々な喪失や痛みも経験して、繋がりができていったのだと思います。

40代に入って、世界各国を訪れる生活から、アメリカに落ち着くようになりました。そこで、ヨガに出会い、再び東洋のスピリチュアリティに繋がったのです。ヨガのおかげで、地に足がついて、頭の中の世界から引っ張り出され、直感、感覚、感情にもっとつながることができるようになりました。私の住んでいた地域には、多様な仏教の活動があって、中でも盛んだった初期仏教に特に惹かれるようになりました。

10日間の瞑想のリトリートが、私の人生を変えました。それまでに経験したことのなかった精神的な状態になったのです。質的に変わってしまったとも言えます。東洋のスピリチュアリティへの全般的な関心から、自分を振り返り、特に仏教に関心を持つようになりました。アメリカのセキュラーな(世俗の、宗教ではない、時代にあった)気づき、インサイトのムーブメントの原動力とも言える Insight Meditation Society (IMS)のリトリートから、もっと学びたいと思うようになり、新しい世界が開かれていきました。僧侶の衣を着ている今でも、自分はセキュラーな仏教にいるのだと思うこともあります。
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