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カフェってどう経営すれば良いの? ツバメコーヒー田中さんに聞いてみた【前編】

最近のカフェは飲食だけでなく、トークイベントやワークショップを開催したり、物販を行ったりと、多様な機能を持つお店が増えてきている。

私も自分のカフェを持つなら、そんな風にイベントを開いて来てくれた人たちに楽しんでもらえたらいいなと思う。だけど、カフェ経営にイベント運営も、となれば、集客やマネタイズなど考えるだけでも大変そう。

そこで、私がイベントでよく足を運んでいるツバメコーヒーの店主田中さんに、実際どのようにカフェを経営していけばよいのかアドバイスをいただくことにした。個人的に連絡を取るのも対面でじっくりお話を聞くのもこれが初めて。最初はとても緊張したけど、いつもの田中節が健在だったおかげで私もリラックスしてお話できた。

この前編では、主に田中さんのツバメコーヒーに込められた想いや、カフェでのイベント運営に必要な考え方について話をしています。田中さんの放つ言葉の世界観はそのままに。田中さんを知る人にとっても、カフェや地域に場をつくりたい人にとっても参考になれば嬉しいです。

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田中辰幸 (たなか よしゆき) さん
1978年新潟県燕市(旧吉田町)生まれ。母の病気により1999年3月に京都産業大学を休学し、同4月美容学校に入学。卒業後4月より大学に復学、2002年3月に卒業し、母が遺した「有限会社パリ美容室」を引き継ぎ、2006年にサロン名を「PARIS RAVISSANT」に変更する。2012年11月に美容室の軒先でツバメコーヒーをオープン。2014年7月に美容室の一部をカフェの客席に変更するリニューアルを実施。2016年4月にはカフェにおけるドリンクメニューを監修した現美新幹線が運行され、三条スパイス研究所のプロダクトコーディネートを担当。2018年12月には、2店舗目となるツバメコーヒーSTANDを新潟市中央区にオープンし現在にいたる。


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五十川:私、飲食経験がないのにカフェをやろうとしているんですが、田中さんはツバメコーヒーをはじめる前に飲食店で働いた経験ってありましたか?

田中:僕は大学時代の2000年12月から京都市内のスターバックスコーヒーでアルバイトをしていたので、僕のコーヒーと接客のはじまりはスターバックスだったんですよね。ブラックを飲める人間でありたいと思う人間ではありましたが、当時はコーヒーが大好きというわけではなかったんですよ。むしろフラペチーノとかカプチーノを飲んで喜んでいたわけですが、そればっかり飲んでると飽きがきて、だんだんブラックが好きだなと思うようになって。当時90年代後半からは空前のカフェブームで、客としていろんなお店に行ってましたね。でも経験っていうのは、菅井吾郎(※1)が「想像力さえあればいらない」って言ってますけどね(笑)

※1…つくし野のカフェ「sens et sens」の店主

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