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キリマンジャロ、イタリアン、モカ…これって何?知れば楽しいコーヒー知識

お疲れ様です、瑠璃くんさんです。

今回はコーヒーの話を。
かく言う僕はカフェラテくらいまでしか飲めない人間ですが、コーヒーは好きでよく飲みます。カフェで働いている事もあって、コーヒーに触れる機会はなかなかに多かったのではと自分では思っています。

そんな僕ですが、正直コーヒーの知識はからきし無く。
コーヒー豆の名前はいくつか知っているにしても、どんな豆なのか全くわからないし、コーヒーの飲み方の種類もバイト先でいくつかあるけど説明はできない。と、そんな状態です。
まぁそんなバイトも今は無期限の休業なんですがね!!チクショウ!!!!

というわけで、今回はバイトの勉強も兼ねての
「コーヒーのよく聞く言葉を知ってみよう」
の会です。
コーヒーに関する知識を知って、かっこつけちゃいましょう!


コーヒーには、そもそもの種類の他にも過程の違いが。
どこまでもこだわることのできる、奥の深い飲み物だったのです。


そもそもコーヒーとは?

そもそも、コーヒーというのは「植物の豆を砕いたものを淹れた飲み物」です。お茶が植物の葉なら、コーヒーは植物の豆を使用しています。

さて、ではその肝心の植物。
コーヒーを淹れるのに使用されるのは、「コーヒーノキ」です。
これはコーヒーの木ではなく、コーヒーノキという植物の分類です。カタカナでの表記が正しい表記になります。

この植物は、「アカネ科コーヒーノキ属」に該当し、アカネ科といえばクチナシやドクダミと同じ分類の植物です。

コーヒーノキは白い花をつけ、果実は赤、紫、黄色など。この果実の中に、コーヒーを淹れるのに必要な種子(豆)が入っています。

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この実は熟すのに約9か月もかかりますが、一本の木からは50~60年に渡って収穫する事が可能です。
ちなみに一つの果実の中に二つ種が入っているのですが、成長の過程の中でどちらかは退化し、最終的に片方は皮だけの状態になってしまうそうです。

そのコーヒーノキの果実は収穫され、豆が取り出されます。そしてそれを精製、焙煎、ブレンド、そして挽いて、淹れる。ここまでしてようやく、あの飲み物に到達する事が出来るのです。
一般的によく販売されているのを見かける、あの茶色い状態のコーヒー豆。あれは、焙煎までの工程が行われた状態のものになります。

ちなみに、豆以外は??という点ですが…
なんと、コーヒーの実はほとんどが種。果実はほとんどありません。
しかし、その僅かな果実を利用して制作されるジャムがあるそうです。
少量しか取れないので生産量が非常に少ないそうですが、甘くおいしいジャムだそうです。
そもそも、コーヒーの実は非常に甘いらしいです。…あの苦い液体からはちょっと想像がつきませんね。

他にも、コーヒーの花の蜜だけを採らせた蜂蜜も存在します。
こちらは割と探せば手に入るそうで、コーヒーの味を邪魔しないと評判がいいそう…是非今度試してみたいものです。
ちなみにコーヒーの花はジャスミンのような香りがする事で有名です。コーヒーって果実は甘いし花はジャスミンのような香りで、すごく華やかな植物なんですね…

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尚、コーヒーといえばカフェインですが、コーヒーの葉にも少量ですがカフェインが含まれるそうで。
一般的に5000mg摂取するとカフェインの致死量になるのですが、さすがに簡単にはいかないにしても、可能性がある植物だと考えると少し恐ろしくなってしまいますね。


コーヒーがコーヒーになるまで

さて、先ほどから少々言っていますが、コーヒーは収穫したらもう飲める、というわけではありません。
コーヒーが淹れられるようになるまでには、
収穫→豆を取る(精製)→焙煎→ブレンド(もしくはストレート)→粉砕
という様々な過程が存在します。
今回この記事では、こだわりのポイントとして挙げられる事の多い「焙煎」の工程は取り扱いますが、その他に関してはこの項でざっくりとした説明に留めておきます。

まずは収穫。手での収穫の他にも、熟したものを棒などで落として収穫する方法があるそうです。ここは一般的な収穫方法と大差ありませんね。

次に精製ですが、これは種だけにする作業です。
一般的なのは、乾燥させて果肉を取り除く方法。しかし近年は、水につけてその果肉を取り除く方法も出てきたとか…
尚特殊な方法として、動物に果実の状態で食べさせ、消化されず出てきた種をフンの中から取り出すという方法もあるとか…
コピ・ルアクという種類が有名なので、興味のある方は調べてみてください。ちなみにジャコウネコです。

さてその次の作業が焙煎、ローストとも言われる豆を煎る作業ですが、のちに詳しく説明するのでここでは割愛します。

さてブレンドの作業です。ここはよく聞きますね。
様々なコーヒー豆を混ぜ合わせ、理想の味に近づける作業です。ここはわかりやすくこだわりが出るポイントですね。
ちなみにブレンドせずその種類だけを使用したものは「ストレート」というそうです。

そしてついに挽く工程に。
挽くのはコーヒーとお湯の当たる表面積を増加させるという理由からなのですが、この挽き方の粗さでどのような淹れ方に向いているかというのが変化します。
5段階あるのですが、簡単に言うと細かいほど抽出時間が短いものに、粗いほど抽出時間が長いものに向いています。
一般的な粗さは「中細挽き」。5段階のちょうど中間の挽き方です。
また、挽く際にスパイスを加える事もあるそうで。それにより、スパイスの風味が加わった一味違うコーヒーを楽しむ事が出来ます。

そうして最後に淹れたらコーヒーの完成です。
中細挽きならコーヒーメーカーや、ペーパードリッパーを使って淹れる方法などが向いているそうです。


焙煎

さて、それでは焙煎についてです。
たかが焙煎、されど焙煎。コーヒーの方向性は、焙煎で大きく決まります。

というのも、焙煎は豆を加熱する事なのですが、それによって豆は大きく変化し、成分には化学反応が発生します。
加熱された豆は熱によって酸化の反応を起こし、かつタンパク質の分解によって特有の酸味苦みが発生します。
香りも酸味もこの焙煎によって変化するほか、加熱する段階でカフェイン量が変化します。
尚加熱するほどカフェインが失われていくので、加熱の度合いが低い方がカフェイン量の多いコーヒーとなります。
そして焙煎が終わったコーヒーが、よく見るあの茶色い物体なのです。

さて、焙煎度合いは8段階に分類されます。焙煎が浅い順に、

ライトロースト
シナモンロースト
ミディアムロースト
ハイロースト
シティロースト
フルシティロースト
フレンチロースト
イタリアンロースト

です。
また「浅煎り」や「深煎り」という言葉がありますが、それはこれを大きく3つに分割した分類です。
「浅煎り」がライト・シナモン
「中煎り」がミディアム・ハイ
「深煎り」がシティ・フルシティ・フレンチ・イタリアン

になります。
それぞれの特徴としては、
浅煎り…香り・コクが浅い。あまり飲料向きではない。
中煎り…ミディアムは軽く飲みやすい。ハイは喫茶店でも多く用いられる。
深煎り…苦みが強く、香ばしさがある。フレンチはカフェオレなどアレンジレシピ向きで、その他はエスプレッソなど非常に濃いコーヒー向き。

といった感じです。

焙煎はコーヒーにおいて非常に重要な工程で、僕は個人的には深煎りのコーヒーが好きです。ミルクと合わせるので…

また、焙煎したてのコーヒーの方がおいしいのか?と思うかもしれませんがそれは少し違うようです。

焙煎時、コーヒー豆の温度は約200~300℃にもなります。
そしてその段階では「ガス」が残っており、これがコーヒーの抽出を邪魔するのです。
なので、焙煎後のコーヒーは3日後辺りが飲み頃とされています。

ちなみに、ドリップコーヒーを淹れるときに膨らむのはこのガスの影響。


有名なコーヒー豆と特徴

さて、コーヒーといえば豆選び!とも思うコーヒー豆の種類選び。
しかし…よく聞く名前はあれど、全く特徴がわからない!
なので今回は、有名なコーヒー豆とその特徴をざっくりとご紹介。

ブルーマウンテン
味わいのバランスがよく、香り高い。口当たりが軽く、すべてのコーヒーの良さを持つ事より「コーヒーの王様」と称される事も。
生産はジャマイカなのだが、そのうちごく一部の産地のものがこのブランド名を付けられる。かつ、その中でもランク分けが存在する。

コナ
酸味が非常に強い豆。甘味があり、ブルーマウンテンに次ぐブランド。ちょっと高いが、ブレンドに用いると酸味が効いたブレンドになる。

キリマンジャロ
酸味・コクの強いコーヒー。「野性味あふれる」と評されることが多く、深煎りにすると上品な苦みがある。

上記3つ合わせて「世界三大コーヒー」と称される事もある、有名な3種。

モカ
香り高く、フルーツのような独特の酸味がある。コーヒーの中では最も古いブランド。イタリアなどでコーヒーを「モカ」と呼ぶのはこの影響。

ブラジル
軽快な甘さのある香りがあり、酸味やコク、苦みのバランスがいい。万人受けしやすく安価で、ブレンドのベースになる事も多々。

コロンビア
重厚感ある甘さと酸味だがバランスが取れている。安価でブレンドのベースになる事が多い。いかにもコーヒーという味。

グアテマラ
フレッシュな酸味とコクが強い。後味の切れの良さが特徴的なコーヒー豆。

ジャワコーヒー(ジャワ・アラビカ)
甘くマイルドな味。モカとこの豆をブレンドした「モカジャバ」は最初のブレンドとされているが、あるきっかけにより産出量が減少してしまった。


様々なコーヒーの淹れ方・バリエーションコーヒー

さて、コーヒーは淹れ方も様々。
余りにも多い為有名なものと、それからコーヒーのバリエーションもざっくりと紹介します。
説明を加えようとすると非常に長くなってしまうので、どれも簡潔に。

ドリップ

要するにろ過。

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ウォータードリップ
要するに水出しコーヒーの事。ダッチコーヒーとも。本来は専用器具を使用して点滴のように水を落として抽出するのですが、近年ではそんな方法しなくてもウォータードリップと呼ぶようになっていますね。

ペーパードリップ
一番よくあるコーヒーの淹れ方。ドリッパーと呼ばれる専用の漏斗とフィルター(ドリッパー専用のろ紙)を使用し、お湯を注ぐ事でコーヒーを抽出する方法。本格的にやろうとすると秒数毎のmlが決まっていたりと大変です(体験談)

ネルドリップ
ペーパードリップのペーパーが布に変化したもの。材質の違いで、コーヒーの油分が多く抽出される。

エスプレッソマシン
高温・高熱で圧力を使用し一気に抽出する方法。専用器具が必須になります。そして専用器具は少し高額。
この方法で抽出したコーヒーが「エスプレッソ」という濃いコーヒーになるのですが、これでカフェラテ作ると本当においしい(体験談)

浸漬

紅茶などが一番イメージが近い。

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コーヒープレス
粉とお湯を特殊なポット(上画像)に入れて抽出する方法。イギリスではこの方法が主流になっている。

コーヒーバッグ
ティーバックと同じようにコーヒーをだす方法。

スティービング
コーヒーの粉とお湯を加えて待ち、その上澄みだけを飲むというテイスティングで使用される飲み方。

煮沸

コーヒーを火にかけて出す方法。

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トルココーヒー
特殊な小鍋を使用して行う方法。粉・水・砂糖を入れ直火にかけて、煮立つ前に火から離す…という工程を2~3回繰り返す。
煮た際に泡が発生するのだが、そこまで楽しむもの。
また、「コーヒー占い」というカップに残った模様で運勢を占うという文化が発生したのもこの方法。

コーヒーサイフォン
煮沸した後にろ過する方法。こだわりのカフェなんかでは見ることができる方法。特殊な器具が必要になるのだが、煮沸され上に移ったコーヒーが落ちていく様はなかなかにいいものである。
加熱はアルコールランプやガスコンロを使用する直火式と、近年では電熱式のものもある。

バリエーションコーヒー

牛乳や香料などを加えたコーヒーの総称。要するにブラック以外のコーヒーとなる。

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カフェオレ
濃いめのコーヒーと牛乳が同量含まれたものの事。語源はフランス語という事もあり、フランスで好まれる。

エスプレッソ
エスプレッソマシンを使用するとできるコーヒー。近年はインスタントでもたまに見かける事がある。普通、コーヒーカップの半分ほどの大きさのカップで提供される。
イタリア、フランスで主流。イタリアで「Caffè」といえばエスプレッソである場合が多い。

カフェラテ
カフェオレと混同されがちだが、多くの場合は「エスプレッソとミルクを合わせたコーヒー」となっている。しかしその違いは曖昧なので、言い切る事は出来ない。
イタリアはヴェネツィアにある喫茶店が発祥の地になっている。
発祥のカフェ・カッフェフローリアン(言語が日本語でないので注意)

カプチーノ
ラテアートなどが描かれる、泡状のミルクが乗っているコーヒー。
エスプレッソ・蒸気で温められたミルク・泡立てられたミルクが1:1:1になっているものが基本のカプチーノになる。

ウィンナーコーヒー
オーストラリア・ウィーン発祥とされる為にこの呼び方になっている。
日本ではコーヒーの上に生クリームが乗っているものをこう呼称するが、多くの場合他国では伝わらない。

フラッペ
アイスコーヒーの一種で、シェイカーでインスタントコーヒー(粉)、水、練乳を入れかき混ぜ、氷を入れて飲む。ギリシャで飲まれている。かき混ぜの段階でグラスの半分以上が泡になると非常に特徴的であり、練乳が含まれる為に非常に甘い。
近年はファミリーマートなどでこの名称での販売物があるが、あれはこのフラッペとは異なる。
尚、あのフラッペはカクテルの用語である「フラッペ」を指しているものだと思われる。

ダルゴナコーヒー
近年SNSで話題になった、韓国発のバリエーションコーヒー。
ミルクの上に、インスタントコーヒー・グラニュー糖・水を泡立てたものが乗っているものです。
名前は韓国で「ダルゴナ」というお菓子があり、それに似ている事から。
その三つだけで泡立つのか??と思った方はこちらの記事の「ねるねるねるねと界面活性剤」という項目を読んでいただければ、大まかな事はわかるかと。今回はコーヒーにその成分が含まれます。(サポニンという物質のおかげらしい)

フレーバーコーヒー
これは今までとは少し違うもの。コーヒーのレシピではなく、コーヒー豆に香料を加え香りを付けている。
余り日本では浸透していないが、コーヒーなのにバニラの香りがしたり、あるいはキャラメルやチョコレート、ナッツだったりと様々な種類があり楽しめる。
今までのコーヒーとは一風変わっているので、非常に面白い。
粉や豆タイプだけでなく、インスタントコーヒーでも最近は見かける。


最後に

さて、様々なコーヒーの話をしたらすっかり長くなってしまいましたが、いかがだったでしょうか。
コーヒー…あまりにも奥が深い。これはさすがに覚えきれない…
しかし、本当に少しの事で味が大きく変化するのは事実です。バイト先でも何度か体験したので…

皆さんも是非、色々なコーヒーを試して自分好みの豆・焙煎・淹れ方を探してみてください!

また、今回の記事で紹介しきれなかった事は山ほどあります。
興味の沸いた方は是非、更に知識を深めてみてはいかがでしょうか。

さて、ということで今回はコーヒーの知識でした。

次回更新予定日は9月10日になります。お楽しみに!

それでは、長くなってしまったのにここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。
お疲れ様でした!

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