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久しぶりに出勤して思うこと。

約2ヶ月の自粛期間を経て、今週久しぶりにオフィスに出勤した。

ただ電車に乗って行って帰ってくる、
それだけのことにどれだけのエネルギーを使っていたのか。
ただ誰かと同じ空間を共にする、
それだけのことにどれだけの神経を使っていたのか。
そのことに改めて驚かされた。
(何より自分の体力の衰え具合に動揺した。)

どちらかというとアウトドアな私は、
リモートワークに切り替わってはじめの頃、
ワンルームの自宅で始まり、そして終わる、
そんな代わり映えのない単調な日々の繰り返しに気が狂いそうだった。
私はリモートワーク向いてないかも〜と話していた。

(ただ、今思うのは、自宅で仕事をすること、そのこと自体よりも、
時間や体力があるのに、思うようにどこかに行くことができない、
ということが苦しかったんだ、ということ。)

休みの日には毎週のように予定を入れて、
人に会ったり、何かイベントに参加したり、デートをしたり、
そんなタイプだったから、外に楽しみがあった人だから、
自粛期間に入って、ぽっかりと週末が空いた。
(ちょうどその頃に仕事も繁忙期を過ぎた、ということもある)
はじめの頃は、どうしていいのか、戸惑いが大きかった。なんだか常に忙しかったあの日々はなんだったんだろう。私はいつも何をしてたんだっけ。

でも、2ヶ月経った今、私はこの暮らし方が結構好きだ。と思い始めている。

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この期間、出会えて嬉しいと思える、そんなものが沢山あった。

朝ドラなんて、初めてちゃんと見た。
私はNHKの番組が好きだと確信した。(特に、せかほし、いいね光源氏くん、世界同時ドキュメントとか印象に残っている。NHKは間違いない。)
「JIN」や「凪のお暇」、わざわざDVD借りて見ることはなかっただろうけど、再放送していたから出会えた名作ドラマ。どちらも心動かされて思わず涙した。
友人の結婚式のカタログで思い切って選んでみたウクレレ。自己表現手段が一つ増えた、そのことがこんなにも自分を明るくするとは!
なんだかずっと敬遠していたAmazon prime、隙間時間に「あの花」を見ることが日常の楽しみの一つになった。
散歩。何もルートを決めずに、心の赴くままに歩いてみる。このお店今度来てみよう、このお家の壁の色が好き、この道はここに繋がっているんだ。そんな発見が嬉しくて。
近所のお店にも詳しくなった。なかなか行ったことのないお店に食べに行くのは勇気がいるけれど、テイクアウトならいける。家から1分の名店、店員さんの親しみやすさが印象的なお店、コロナが落ち着いたら食べに行こうと心に決めたお店、沢山のお店を知って、住んでいる場所がもっと好きになった。
他にもYoutubeでヨガしてみたり。久しぶりにファッション誌を買ってみたり。シンニホン・日本再興戦略には価値観揺さぶられたし、[Alexandros]、AI、自分をこれからも励ましてくれるような好きな曲も好きなアーティストも増えた。

まだまだ世界には楽しいことが沢山ある。

ドラマなんて、雑誌なんて、youtubeなんて、時間を持て余した人の趣味なんじゃないの?もっと生産的な時間の過ごし方があるんじゃないの?
なんだかそんな風に決め付けて、常にジタバタしていたけれど。
多分無意識に捨てていたものがあったんだと思う。

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まちには少しずつ賑わいが戻り、働き方も一応は元通りになった。
でも、私自身の暮らしの楽しみ方は、(そして体力は、)
この2ヶ月で変わってしまった。良くも悪くも。
また、前のような(だが、完全に元通りではなく微妙に変化した)環境に適応できるだろうか。

おそらく今後も変わり続けるこの世界を、自分なりに乗りこなして、
どんな状況でも楽しんで生きていけたら。と切に思う。

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とは言えやっぱり外に出たい気持ちもあって、
今、猛烈に旅がしたい。

ああ、自分の人生は自分のものなのだ、
何にも縛られていなかったのだ、と実感したい。
世界は美しくて、生きているただそれだけでいいのだと。

物理的にも閉じこもっていたせいか、
なんだか小さく纏まりがちな今日この頃の自分を連れ出して、
心の底からワクワクする、その感覚に出会わせたい。

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まずは体力を取り戻そう。と思う。

まだまだ予断は許さないけれど、
この2ヶ月で出会ったものたちを大切に抱きしめながら、
思い切り外の世界で走り回る日のために。

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