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「ハコビヤ(第4話)」迷ったなら受け止めるべし、というのは結構あるよね

今回の運ぶ場所の「東下繁華街」とかいうのは新宿歌舞伎町の「トー横」をもじったものだろう。私自身は、昔の歌舞伎町を知っているし、そのもっと前はフーテンの溜まり場だったことも知っている。結果的にはその場所は集まる場所としての何かを持っていたりするのだろうし、集まってくる若い者たちは、その時代の悩みというか、時代に虐げられて集まってくるということなのだろう。そう、そんな中から革命が起きれば面白いと思うが、そういうスタンスにこの場所が動いたことはないと思う。所詮、この街は歌舞伎座のできなかった歌舞伎町であり、「はぐれ」という言葉がよく似合う街だと私は思う。そう、今、トー横と言われてる子供たちもすぐに大人になるわけで、その姿は刹那だ・・。

ここでは、赤ちゃんポストで見つけて養子縁組したことを知った子供(中井友望)が、家を出てここにいると知った母(中島ひろ子)が、娘の誕生日にバースデーケーキを届けて欲しいという依頼。そして、ハコビヤとしては、初回に断られ、ケーキを落とされてしまう。

そして、持ち帰りになるという初めてのケース。持ち帰ってから、先の内容を知った田辺誠一と影山優佳。その部屋に飾ってあった娘の誕生日の写真から、二人の間には愛情が確実に今もあると思ったのだろう。中島を一緒に連れて行ってもう一度、説得しようとする。

そして、これがケーキよりも母親を届けるというミッションだということを最後に視聴者にわからせる感じ。なかなか良かったです。で、中島が直に渡そうとするケーキを、なかなか受け取らない中井に対して、田辺が「迷っているなら受け止めた方がいい」と告げる。そして、受けっとって、間を置いた後に「ありがとう」という言葉を吐く。最近、歳をとって思うのだが、本当に「ありがとう」という言葉は神々しいと思う。それを言える人といえない人の差、それは、多分人間力というか、産まれてきた意味を知っているかどうかというところに通じるのだと思うのだ。だから、ちょっと拗ねながらも育ての親にそれが言えるシーンはすごく良かったですな。

まあ、その後に、この半グレ集団が集まってきて、お祝いする状況は出来過ぎですけどね。あと、ぐれたらスカジャン着ているみたいな紋切型はちょっといただけないかな。最近の不良は見た目でわからないから面倒だと私は思うのですけどね・・。

で、エンディングの肉じゃがの真ん中にオムライスって、美味しそうではないかな?お店に出すのはやめた方がいいと思う。そして、影山も小さい時にここにきたことを覚えてるようであった。この話がどういう展開につながっていくのかは楽しみです。しかし、このドラマ、毎回、ハートフルですな。


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