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「ばらかもん(第3話)」島でしか書けないものがあることに気づき始める

「ロボット転校生X」はどうなったのでしょうか?すごい気になるのですが・・。そういう中途半端はありましたが、最後の釣りで、また新しい何かを掴む杉野遥亮。そして、できた書はアジで鯛と書く斬新な書?でも、こういう遊びができるようになったのは、型を平気ではみ出せる自由さが出てきたということだろう。それは、島の人たちの自由さに影響を受けたと考えればわかりやすい。なかなかお見事な回ではあった。

先週の最後に五島についた、東京の若者二人、中尾明慶と荒木飛翔。彼らをめぐっても島の人はやたらと突いてくる。まあ、若者たちは、彼を杉野の上をいった書道家としり、何とか彼にそれがしれないようにと動く。なかなか優しいのだ。そして、その優しさとは裏腹に荒木が自分の書の上を言った若者だということは最初から気づいていた杉野。まあ、都会でこれを描いたらなんかもう一つ先が見えにくい展開になるが、この島なら、そんなことはどうでもいいという感じが素晴らしい。そこが気持ちいいドラマだ。

今回も宮崎莉里沙の行動に癒された。だいたい、他の人の店の前で、拾ってきた貝殻を1個20円というなかなかの価格で売る姿は力強い。まあ、観光客なら買うかもしれないが、村の人はそんなもの買わんだろう。その辺のマーケティングなどが全くない商売。彼女の口のうまさで成立してる感じが良い。そして、彼女自身がそれをままごととは思っていないのが新しい感じがした。

そして、荒木が集めていた杉野の雑誌に載った記事を、紙飛行機にして飛ばしてしまう宮崎。そう、そんなコレクションなどこの村では何の役にも立たない。だいたい、オタク的なことがあまりシンクロしない場所である。だが、そんな中で高校生の近藤華が漫画を描いているのである。なかなかシュールな絵面だったが、B Lものを愛してるようなので、彼女の「ロボット転校生X」はロボットと男が恋する物語なのだろうか?そして、今までいつも豊嶋花とコンビだった近藤が今回は単独行動。この漫画の話もあとで大きくなっていくのか?そして、今気づいたが、この高校生コンビはハナハナコンビだったのね。なかなか、良いコンビだと思う。

そして、インドア思考の荒木まで連れ出し、釣りをやるという最後のシークエンス。なかなか面白かった。こんな海でとったアジをすぐに捌いて食べるという姿は、見ているだけでよだれが出る。まあ、とにかくこの地は多くのモノはないが大自然の中で自由であるし、だからこそ思考が変化する。その結果が今日の書だったのだろう。

杉野が少しづつ変化していくのが面白い。異質なものに触れ、人の優しさに触れ、心が変わっていく様がドラマの中から見えてくる。今期、夏を感じさせるドラマとしては最高の心地良さかもしれませんね。


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