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「何曜日に生まれたの(第7話)」一人焼肉を食する女たち・・・。その世界線がわかるかどうか?

先週の海辺の告白会で、過去の知られざる事実がわかり、彼らの過去の物語が一旦清算され、溝端も彼らと絡むことをやめる。しかし、別れの言葉が「君たちとは世界線が違う」とはね。嫌な人と離れるときに今度使ってみようと思ったりした。

そして、飯豊まりえ、若月佑美、片山友希が後日談的に3人で濱正悟の職場で話すシーンが出てくるわけだが、ここで三者三様の孤独感見たいな部分が表面化していく感じが面白かった。そして、個々が一人焼肉に向かう話が今回の話であり、最後に繋がった先には驚きを隠せなかった。

まずは片山の一人焼肉。恋焦がれて大学も就職もついていった男、YUが女を好きにはなれない体質だったとは、自分が何故にそこに気づかないと言うことが腹立たしい感じ。そんな感情を焼肉にぶつけていく画。なかなか、秀逸な演技だった。彼女、次の朝ドラにも出てるのですよね。かなり楽しみである。

そして、若月が離婚してマンションを出ていくという日、同じマンションに住む溝端が彼女を部屋に招く。そして、溝端は若月の本心を聞き出す。若月はまだ井上祐貴が好きなのに、子供が欲しいかどうかで心が通じないのがわかり、わざと浮気をして別れることにしたという事実。そんなナイーブな本質まで見えてしまう溝端の神秘性を見せるためのシーンでもあるだろう。このエピソードは、野島脚本らしいナイーブさを感じさせる。そして、そのことを思い、一人焼肉をする若月。片山の焼肉もそうだが、肉に涙の塩が絡んでる感じの味が見えてくるのが良いシーンだ。失恋シーンの一人焼肉がこんなにもドラマを有機的にするとは!やはり、野島さんすごいですよ。

そんな後に、井上とYUが飯豊の写真撮影現場に来て、化粧品プロモーションのモデルに使いたいとやってくる。そして、飯豊はスタイリストに若月を推薦する。再度、新しい動きを起こす脚本。飯豊もかなり日常に馴染んできている感じがここで読めるのだが、それと同時に溝端が恋人と言う、妹の白石聖の話が語られる。

白石は取り返しのつかない過去を持ち、溝端が病院に入れて面倒を見ている。そして、アガサは彼女がモデルであると言うことがわかるが、ドラマは、この事象を飯豊とどう結びつけるの?とわかりにくかったりもする。アガサの現実での実態が見えにくいからである。

そんな中で、溝端や陣内たちが、飯豊の会話を盗聴していたことがバレる。さすがに、この時の飯豊の「やってられない」気持ちはわかるし、それで飯豊を一人焼肉に誘うとは、アメージングな流れである。だが、飯豊の焼肉シーンは、前の二人よりも淡々としてるなと思ったら、最後にまた10年前の事件の記憶が蘇る。そして、思い出したものは、事故現場に溝端がいたと言う事実!焼肉は記憶をも蘇生させる!

少し、物語が終わりそうな空気の中で、こういう事実をぶっ込んでくるのは予想だにしなかった。溝端は、飯豊のことを昔から知っていた。そして、彼女に何を求めて近づいてきたのか?ここからクライマックス!ドラマの着地点はどこにあり、何なのか?見えないところが面白いと言うところですね。

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