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「夫婦の秘密(第2話)」陰と陽、不安と喜び、嘘と真実、そんな心の振れをうまく表現できている演出の先にあるものは・・?

臼田あさ美という女優さんは、唇で芝居をしてる感じがなかなかこういうサスペンスには似合っている。目の表情よりも、唇の表情で心の奥底を演じられる人だ。男は、女の唇に惚れるということは多分にある。ある意味、その部位がsexを感じさせたりするからだろう。そういう意味で、このドラマのヒロインは臼田あさ美が似合っている。

前回は、謎の手紙が投函され終わったが、2回目はそれに続く話でもなかった。だが、最後に宮本真希が花屋になってきて、宮本と臼田の間に何か因縁があるのがわかり、全ては彼女に監視されてるということなのかもしれないとは思えてきた。思えてきただけだ。まだまだ、このドラマに出てくる全ての人間の裏表がこれみよがしで表現されてくる感じは、そこにドラマの本質を見ることができない感 じではある。

そういう意味で、2回に渡り、視聴者に断片的なわかりにくい状況を見せていく演出は、なかなかうまくはまっている 。何度も挿入される人を埋めているようなシーンは誰が誰を葬っているのだろうか?剛力彩芽が一人海岸にいるところでも挿入されたから、見ている側には混沌だけが残る感じ・・。

今回は、その上に、臼田の旦那である、豊田裕大が臼田に結婚記念日のサプライズを仕掛けるという中で、疑問が多く重なってくる感じになっている。それはサプライズだったとしても、アルバイトの桃月なしことの関係も疑えるし、一緒に住んでる古川毅も常に怪しいところがある。

そして、剛力は、夫に久しぶりに会うと嘘をつくし、彼女の店で働く山下幸輝は、臼田に対し気がありそうで、ストーカー的な視線を送る感じもする。そう、出てくる人々のバランスが微妙なところでうまくとれているようで、少しづつ崩れ始めてる感じの表現の仕方はなかなか上手い。カットの積み重ねで不安を煽る方法は昔からあるわけだが、こういうサスペンスドラマの初動としてはなかなか上手いやり方だと思う。これを3回目くらいまで続けて、違う方向にギアチェンジすれば、見ている方は嵌ってくるだろう。

あと、前回のラストの手紙といい、今回の宮本真希の花屋への登場といい、次回に展開するところで、しっかり新しいドラマをぶちこむ感じも上手いと思う。

キャストも含め、一見地味に見えるが、意外に高尚な作りに見えるドラマなのだ。そして、ここまでで先の展開が見えにくいところと、何か見ている方が、怪しい世界に誘導されている感じは、サスペンスとしてよくできている。ホームページに出されている相関図は、至ってシンプルなものだが、見ている側としては、どことどこがつながってくるのかというところがここまでで読めないところがこのドラマの良いところなのだろう。とにかくも、次回を楽しみにするしかない。

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