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「推しの王子様(第4話)」推しへの心情と、本当の恋心と…。

白石聖が、渡邊圭祐への恋心をはっきりとさせ、最後には、渡邊に告白する。そして、比嘉愛未も、それを白石に言われ、自分の恋心に少し気づいていく。ドラマを1/3経過したところで、恋愛ドラマとして昇華し始める感じ。ドラマ全体の塩梅としてはなかなか綺麗である。

そして、今回は徳永えりの推しの話から、渡邊が好きなものは何かを追いかける冒頭。芝居を見ても、クラッシックを聴いても寝てしまうという状況は普通にあることなので不思議ではない。まあ、その後に、渡辺に絵の造詣があったという話が出るなら、ここで、美術館に連れて行けば、また違った方向から話ができたのかもしれない。

しかし、このドラマ、渡邊の微妙なニュアンスの表情が実に良い。最初の導入部を考えると、少し成長が早すぎる感はあるが、今回の最後にはイラストを描かせてもらえるまでに進化している。そう、クリエイターの仕事は、周辺の人々のダメ出しに耐えてどう答えを出せるか?というところにある。それが理解できたら、仲間という感じは私にはよくわかる。このシチュエーションの描き方で、渡邊が絵が好きなのがよくわかる。

渡邊に絵の才能があったというのは、今までの流れにもう少し見せておいてもよかったような気もするが、今回の視聴者に対してそれを見せていく流れは意外に自然でよかった。こういう仕事ができそうな雰囲気が渡邊に感じられるのも良いところか…。

そして、白石聖の出番も多くなってきた。彼女の少し切ない感じの顔つきがこの役にあっているのだろうが、恋の相手が比嘉でいて、十分対抗できる感じがするのも期待のできるところだ。次回以降が楽しみ!

今日の主人公でもある徳永えりは、ちょっと歳に似合わずの役ではあるが、まだまだこういう役もいけるというところか。最後には、推しの最後の舞台を見て、次の推しを見つけるという積極性はぴったりではあるが…。今回は、結果的には元気なイメージの役で、はっきりと明確な演技はいつも通り素敵なのだが、個人的にはもう少し大人の雰囲気の彼女が好きだったりします。

しかし、先週あれほどドタバタした、船越英一郎の会社が今回は全然出てこないのは、少し弱いかな。ドラマの中での話のパラレル性みたいなものをもう少し上手く組み込んでいかないと、視聴者を最後まで引き込んでいけない感じですね。

まあ、比嘉と渡邊がどうやってくっついていくか?というのを見せたいのはわかるのですけれど、もう一つ重厚な感じがしないドラマ展開なのですよね。渡邊の良い演技をもっとひきだすことももう一歩進めていただきたいと思ったりもします。何先に見たいという感じに仕上がっていないのですよ。


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