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「テッパチ!(第9話)」自衛隊の中での夢と成長と…

今回は合コンシーンから始まる。ある意味、自衛隊というところも、出会いがそんなにある場所ではないのだろう。そして、ここに描かれているように個性的な者たちが結構いるので、なかなか難しいというイメージもある。でも、あくまでも安定した仕事と考えると、こう言う合コンで結ばれることもあると言うことでしょうか?

そして、今回はその合コンを設定した工藤阿須加が、休みごとに女を替えてデートしているみたいだということもあり、リーダーの久保田悠来が全員を面接するということになる。この、久保田という役者さん、筋肉があって選ばれた感じもしますが、なかなかリーダー的ないい味出してますよね。合コンで恥ずかしながらハグするところなど面白かったです。そして、彼が、このハグした彼女の愚痴も聞いてあげるという設定もなかなか良かった。

そして、そこをきっかけに皆の今と将来の話になる。主役の町田啓太は白石麻衣に呼び出され、一緒にラグビーをみにいくことになる。ラグビーを避けている彼だが、白石の前でラグビーのことを楽しそうに語る。こういう設定も、脚本はすごく自然に流していくうまさがある。ただ、「これはデートじゃありません」とかいう、白石の描き方が今ひとつ面白みにかける。彼女の未来が見えてこないのだ。その辺は白石の演技のまずさにもある。表情の幅の無さもあるのだが、演技の質がまだまだ弱いのだ。特に、彼女は町田の上司なわけで、もう一つ貫禄ある演技が欲しいですよね。

そして、町田のバディ、佐野勇斗も音楽隊に入れるか?というところで焦っていた。そして北村一輝の紹介で音楽隊の先輩に会うことに。ここで、自衛隊の音楽隊の8割が音楽大学卒業だと聞き、私も驚く。それは、ある意味、音楽大学の就職先として自衛隊という選択があるということである。この間見た「異動人事は音楽隊!」では、警察の音楽隊は警察官の余興みたいに描かれていたから、こちらもそのようなものかと思ったら、そうではなかったのですね。そうなってくると、自衛隊に音楽隊は必要なのか?という話にもなってくる。そう。わざわざ自衛隊に作らなくても、国で自衛隊とは別個に音楽隊を作ればいい話なのではないか?と思うのですがね。でも、多分、戦争と音楽というのも切り離せないものであり、軍人を鼓舞するには音楽が必要というところなのでしょうな。この辺り、税金の無駄とか論争になりませんよね。まあ、戦闘機買うの考えたら無駄ではないということ?

そして、工藤阿須加は、自衛隊最高峰になるために、デートではなく柔道で鍛えていて、一人切磋琢磨していたことがわかり、自衛隊の中でも大きな夢を持てるのだとドラマの中で訴えるわけである。

このドラマ、自衛隊広報としては、実によくできていると思う。このドラマを見て、志願するものは、少なからずいるだろう。それならば、自衛隊と憲法の問題とか、有事の時にはどうなるのだとか、そういう話も入れて欲しいですよね。その辺り、こういうテーマをドラマにするには難しい日本だったりするのかなと思うのです。みんな、強がりいう割には、逃げる感じですよね。

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