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「恋なんて、本気でやってどうするの?(第8話)」個々人が抱えている問題が、恋愛の夢を現実に引き戻す流れ

ラストが近づいてきて、恋愛模様が結びつきそうで、一気にバラバラになっていく。昔からよくあるドラマの形態だったりはする。でも、三組三様の形を示していて、見ている方からすると、なかなか面白い状況になっている。今回のラストの藤原紀香と藤木直人のキスはなかなか強烈。藤原が、西野七瀬の子供っぽい雰囲気の愛情を一気に凌駕してしまうような感じが画的に出ているところで、ドラマが一気に動かされた感じ。

まずは、松村の母親の斉藤由貴のお騒がせ状態がまず今回のメインテーマ。ギャンブル依存症で施設に入っていたのが明らかになり、彼女と松村とのやりとりに店もガタガタし出す。息子の恋愛にいちゃもんつけたり、邪魔するわけで、これは、息子依存でもあるわけですよね。そして、息子が仲良くする女には牙を向けたくなる。他の生活の中の価値観をパラレルに考えられないという病はなかなか辛い。というか、現代に、人間が都市で生きていくには、多くのことを考えなくては生きていけないということが浮き彫りになっていく。恋愛は二の次になる事象は多いわけで…。斉藤由貴は、視聴者をイラつかせる芝居がなかなかうまい。

そして、飯豊まりえ。300万円の慰謝料を言い渡され、電話にもまともに出れない状況。一番、自分で自分をどうしていいかわからない状態にある。だが、そんな飯豊の性格的なものをちゃんと理解している岡山天音。ある意味、心強いパートナー的に描かれている。次週予告では、水商売で金を作ろうとする飯豊のようだが、その心をどう岡山が開かせるのか?

そして、藤原のキスに、強烈にショックを受ける西野。まあ、引っ込み思案の性格から、よく離婚を切り出せたとも言えるが、その後、男に言いくるめられる感じは、なかなか弱い性格。そして、藤木に「好きだ」と告白し、藤木もそれに応える。その後での藤原登場だからこそ、なかなかドラマ上もパワフルである。この切ない西野に惚れてしまう感じの男が多いだろうことは、昔から同じ。

そんな、3組の中で、香椎由宇に、一番まともだと言われる広瀬だが、そんな悩みの時に戸塚純貴が、また現れる。この辺の登場の仕方は、なかなか絶妙。女心が動き、移ろう時に、一度は初めての男にしてみようと思った男が登場するという仕掛け。そして、戸塚は至って優しい性格にしっかりキャラが作られている。とはいえ、恋心とはそんな単純なものではなかったりするわけで、そういう部分をいかにキャストのキャラや心のすれ違い状況でリアルに感じさせていくか?というのが大事なところ。

そういう意味では、なかなかよくできたドラマだと思って見ている。ラストは、ハッピーエンドになるのでしょうか?

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