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「罠の戦争」草彅剛の怒りの表情に、ドラマがテンポよく動く感じが良い

草彅剛「戦争」シリーズ、第三弾。脚本は同じ後藤法子。この枠、昨年まで「エルピス」を流していた枠。それに続けて、政府内の腐敗の状況に対する復讐劇とは、なかなか流れとして責める感じがあって良いと思う。

草彅剛は久々の連ドラ主役。ジャニーズ内部が混沌としてきて、これから主役の仕事は増えてくるだろう。まあ、事務所云々の話で役者が上手く仕事ができないような状況は、日本のエンタメにおいて一つも得にならないと思うので良かったと思う。そういう意味で、草彅はかなり演技に力が入っている感じがする。これから、どのくらい怒りを露わに芝居をしてくるのか楽しみなところ。

しかし、汚れた政府内部の人間の配役はなかなか面白かった。まずは、復讐の直接の標的である本田博太郎は、しょぼくれた感じがなかなか良い。決して主役にはなれない地位だけで生きてる感じがすごくする。そして総理は、この間、大阪の工場で倒れて亡くなった高橋克典。生き返ったら日本のトップになっていたとは・・。まあ、現総理のルックスを考えると、彼は結構この役は似合っている。幹事長がメロンおじさんの岸辺一徳。彼は総理でも成り立ちますよね。そういうドラマも見てみたい気がする。そして、今回、罠の仕掛けになった、厚生労働大臣の片平なぎさ。久々に見たが、歩き方から大臣になりきっているのはさすがという感じ。話し方も女性大臣的になってましたね。結構楽しみ。

そんな、政治家たちに立ち向かうというか、草彅の味方になるのが小野花梨と杉野遥亮。この辺りは、なかなかフレッシュというか、なかなかいいキャストだと感じた。杉野が本田に何の恨みを持っているのかは、とても興味がある。それが、草彅の息子を突き落とした犯人にシンクロしてくるのかもしれないという気もする。

そして、草彅が記事を書かせようとする記者役に宮澤エマ。「鎌倉殿の13人」で顔を売って全国区になったところで、この目立つ役はなかなか格好良かったです。役者さんって名前知られると一気に上手くなった感じに見えてきますよね。まあ、人って見られて、他人から把握されてナンボというところなのでしょうね。

そんなキャストで、草薙中心になかなか面白い眺めのあるドラマでかなり期待できると思いました。脚本もテンポよく、一回目から見事に罠をかけるところまで見られたことで視聴者は引き込まれた感じがするだろう。大体、昨今の政府のポンコツさがあれば、政治家に対する復讐劇ほど面白いものはない。とにかくも、「エルピス」に続いて、この枠というか、関西テレビのドラマに期待する2023年の初頭ということであります。早く次が見たい!

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