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「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」戸田恵梨香の静かな迫力にドラマが動く

秦三子の原作コミックのドラマ化。なかなか漫画原作らしく、キャラクターが明確になっている。そして、交番を中心とした刑事ドラマといった感じは新しさも感じる。市民がよろず屋的に警察を扱う面白さがあるのですね。

そして、戸田恵梨香と永野芽郁のコンビネーションは思ったよりも面白かった。これに西野七瀬も加えて、婦警さんにしては、細い三人がなんかイレギュラーな感じで面白い。そして、こう言うリーダーやらせたら、戸田恵梨香は絶対的な迫力をしめすので、安心して見ていられた。小さいことで愚痴を言いまくる点は「SPEC」が少しダブル感じもあるが、それがまたいいという気もする。

そして、周辺の刑事たちが完全に漫画のまんまなのだが、これが意外に上手くハマっている。三浦翔平や山田裕貴の下手なギャグみたいなのが浮いていないのは、戸田との芝居のバランスの良さからなのだろう。そして、脇にムロツヨシを置いているのも安定感が出る理由だろう。この二人「大恋愛」で泣かせてくれた二人だからね。ぴったりハマりますよね。そして、副署長役は千原せいじ。この格好すると、老けたなー!と感じた次第。みんなで集まるシーンはこれからもやるのですかね?結構面白かった。

そして、警察同士のカーチェイスみたいなのもやっているし、結構スピード感がある流れ。そこに、なんか足手まとい感がある永野芽郁が入ることで、不思議なマリアージュが起きているのでしょうな。もう一つの視点は永野の警官としての成長物語というところか?そう、公務員になりたかったから、警官になったという動機も、すごいアルアルな感じで良いと思います。

初回も、自殺を図った男の部屋に入る際、戸田がプロの在り方を言葉と芝居でしっかり見せている。甘々な永野との対比みたいなものがちゃんとできているからこそ、永野は辞職届を出そうとするわけで、こういう細かい流れはすごい大事。

そして、戸田には交番勤務に来た他の意味があるようで、そういう謎を秘めながら初回はしっかりまとまって終わった。なかなか手応えあり。

ドラマの本筋とは関係ないが、パンデミックの中で、結構、人が多く出てくるロケも行い、激しく人が絡んでいる。警察ドラマだから仕方ないが、この状況下での作り方も慣れてきたのでしょうな。とはいえ、昨今また感染が増えているわけで、スタッフの苦労はすごいものがあるとは思うが、エンタメの炎を消さないためにも頑張っていただきたいところだ。


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