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「君が獣になる前に(第8話)」毒ガスで悪い奴らを殺めることで着地点はどこに?

前回で終わっても、それなりに哲学的な感じで話はまとめられた気がするが、このドラマはあくまでも玉城ティナを護ることが大事なようだ。子供の頃から北山宏光を慕っていた玉城のことを、彼は邪険にしたことがあり、それがこの事件につながると考える。実際、芸能プロダクションに癒着した闇が悪いのだが、過去のことを思い、彼女を絶対に助けると考えるのは、それなりにわかる。

そして、再度10日前にタイムループする。が、このドラマ、何故にそうなるかは全く説明がない。まあ、それでいいのだろう。前期のドラマ「めぐる未来」みたいに、過去に戻るのが病気だみたいにするよりは、なんだか知らないけど過去に戻ったという方が納得はいく。つまり、世の中には見えない部分で不思議なことが起こるということである。

で、今回は、4人が過去に戻った。北山、鳴海唯、深水元基、そして高校生。そう、戻った人が増えたことで、いろんなことが変わりそうだと思ったら、まずは、毒ガスを自分のものにしようとする北山。そして、深水がその場所に行ったときにはもうなかった。

あと、鳴海は、玉城のところに行って、一緒に行動するように促す。で、高校生も妄想のように毒ガス現場を思い出しながら10日前に生きる。そう、この高校生が最もフリーダムなわけで、彼が何を起こすのか?彼の周りで何が起こるのかが重要な気がする。

今回のほとんどが、過去に戻った彼らの脳裏をそれぞれに見せるかのような展開だった。そして、すぐには行動できないような感じに見えたが、主役の北山はすぐに動き出す。毒ガスを持ってビスケットルームに。豊島心桜が殺されそうになる現場に出会い、それを突き飛ばし、高橋光臣がいる接待場に。そして、ガスを撒く。今回は最初に加害者たちにガスを撒き血を吐かせる。そう、ここから、このドラマはクライマックスな感じだ。

で、ここまでまた戻るなら、ベッキーに会いたい私だが、どこにいるのでしょうね?北山とこの後で対峙するのだろうか?あくまでも、弱い人間を利用して、勝手な遊びをする利権者を倒し、そして、玉城の心の終末観を取り除いて、未来を見せるためにはどう行動するかである。

そう、彼女の心を浄化しないことには、このドラマは、結果的に玉城が毒ガスを巻いて無差別殺人をする着地点になってしまうということだ。そういう意味では、この後、玉城の精神を変えていくというところを描くのかどうかが大事な気はする。あまりそこに入っていくと哲学的になりすぎる気もするが、今の世の中、心が破滅にしか向いてない人も多い気がするから、ドラマとしてはそこが大事なのではないか・・。

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