見出し画像

「バイプレイヤーズ~名脇役の森の100日間~(第2話)」日本のドラマ作りはもっと自由になれば、バズるのではないか?

このドラマ、面白すぎるだろう。舞台が変わって、バイプレイヤーズと言いながら、今回は向井理が主役みたいなもので、舞台は6チャンネルって、遊びすぎなのだが、日本のドラマ現場を皮肉っているようで面白い。

今回のシリーズは、あくまでも主演4人はご意見番。隔離されたスタジオ現場で各キー局が作っているドラマを茶化す?展開。ここまでやっていいのは、テレビ東京だけと、居直った感じだが、バイプレーヤーと言いながら、主役級の俳優を投入しているのは、どういう構造なのだろうか?今回は向井理で、来週は観月ありさに寺島しのぶだぞ!もう、2021年のオールスターに近い俳優の投入数。それだけに楽しい。

今回だって、大倉孝二、小沢仁志、六角精児、津田寛治らの見事なバイプレイヤーぶりを引き立てる向井理という設定が掟破りなのだが、オチが、セリフが喋れないでバズるというのも、今の視聴者のいい加減さをよく描いている。脚本、演出がすごくまとまっているのは好感。

よく考えれば、このドラマ、役者が自分を演じているわけだから、キャラの紹介とかの余計なものが全く必要ないのですよね。視聴者はスタジオに入って見学しているような状況で、「イルイル!!!」的なノリで見ていられる。深夜枠だからやりたい放題という感じなのだろうが、こういうノリがゴールデンタイムに行かないと、テレビは復活しないでしょうね。黄金期のドラマは、こういう掟破りを平気で家庭内に突っ込んでブームを作っていったのだ。

ただ、当時のブームというのは長い期間マーケットとして続いたが、ここでいうネットのバズりは一瞬、一夜の出来事だ。ここでパロディ化している「倍返し」でも、今でも使っている人はそんなに数がいるわけではない。そういう意味では、コンテンツ自体、決め台詞自体が使い捨てもいいところなのだ。そんな、時代の移ろいやすさ的なものもよく描けているドラマだ。

しかし、小沢仁志は相変わらずの強面なのだが、「ビーバップハイスクール」の頃からしたら、歳取りましたよね。まあ、死ぬまでこのテイストで俳優やっていくのでしょうが、映画の主役も見てみたい。それもヤクザ映画でないものを。

あと、六角さんの「手数料泥棒とは俺のことだ」は面白かった。現役の銀行頭取に言わせてみたいセリフだね。まあ、形ができている役者がやることでハマっているのですけどね。こういう小ネタもよくできているこのドラマである。

そして、唐突に最後に出てくる、フィリピンの遠藤憲一さん、すごい気になりますよね。この辺りが、映画版とどうかかわってくか?でしょうな。

そして、次週は、観月ありさでコンプライアンスの話で、舞台は8チャンネル。やりたい放題の流れは、このコロナ禍で観るには最高のエンタメになっているのだが、本当に、このドラマ密ですな。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?